2022年05月19日( 木 )
by データ・マックス

野党共闘のなかで、「隠れ自公」に気をつけろ

NETIBでは、政治経済学者の植草一秀氏のブログ記事から一部を抜粋して紹介する。今回は、来年2016年の参院選に向けての野党共闘の動きのなかで、「隠れ自公」に気をつけなければならないとした、12月11日付の記事を紹介する。


 2016年の参院選に向けて、多くの動きが出ている。こうした動きを捉えるときに大事なことは、本末転倒にならないことである。政権交代は目的ではない。政権交代は手段である。政権が変わっても、政策が変わらなければ意味がない。


 選挙が近づくと、議員候補者の心理は、選挙で当選することに傾斜する。選挙に勝つために、その場限りの言葉を並べる人も増える。しかし、いざ選挙が終わってしまうと、選挙前に掲げていた約束=公約さえさすれてしまう人も少なくない。
 沖縄では、辺野古基地建設反対を訴えていた人が、選挙で当選すると、手のひらを返して、辺野古基地建設賛成に回るような人物が大手を振って議員の職に留まっている。
 民主党が2009年の総選挙で政権を獲得したときに、「シロアリを退治しないで消費税増税をしない」ことを明確に約束していたにもかかわらず、その後、民主党が、「シロアリを退治しないで消費税増税を決定する」先頭に立った。


 このような「詐欺政治」、「ペテン政治」を許してはならない。


 参院選では、121の議席が争われる。そのうち、73議席が選挙区で選ばれ、48議席が比例代表で選ばれる。選挙区で選出される73の議席のうち、32の議席が1人区で選出される。この勝敗が参院選の結果を大きく左右する。選挙区はこれ以外に、2人区が4、3人区が5、4人区が3ある。


 現在の政権与党は自公である。2人区から4人区では、自公と非自公が議席を分け合うことが多くなるから、勝敗を分けるのは、32ある1人区ということになる。この1人区で勝つために、各政党も、突然、「共闘」などと言い出しているわけだ。


 自公が強いのだから、非自公が固まって、選挙協力をやるのは当然のことだろう。野党共闘で、自公議席をひとつでも多く減らさなければ、日本政治は、本当に危険なところに引き込まれてしまう。


 しかし、その際に気をつけなければならないことがある。それは、非自公のなかに、「隠れ自公」が数多く潜んでいることだ。「隠れ自公」とは、自公の政策と大差のない政策を掲げる人物のことである。2009年の政権交代を破壊したのは、この勢力である。民主党に所属しながら、「シロアリを退治しないで消費税を増税しない」の約束を踏みにじった者が、たくさん存在するのである。


 その筆頭は、野田佳彦氏である。野田氏は、2009年7月の衆院本会議、2009年8月の大阪街頭で、「シロアリを退治しないで消費税を上げるのはおかしい」と声を張り上げた張本人である。マニフェストを必ず守ると言ったのは野田佳彦氏だけではない。岡田克也氏も同じだ。野田氏と岡田氏の、歴史に残る演説はネット上で動画配信されているので、日本政治のあり方を考える上で、ぜひとも、その発言を再確認しておいていただきたい。


1.2009年7月14日野田佳彦氏衆院本会議討論演説


2.2009年8月15日野田佳彦氏街頭演説


3.2009年8月11日岡田克也氏街頭演説


※続きは12月1日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」第1314号「政権交代は手段であって目的ではない」で。

▼関連リンク
・植草一秀の『知られざる真実』

 

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