1日告示の福岡市長選は、現職の高島宗一郎市長の不出馬表明により、過去最多となる13人の候補者が立候補し、激戦となっているが、3日午後6時35分から福岡市天神の警固公園で行われた参政党推薦の吉富景子氏の演説会には、主催者発表で約500人の聴衆・支援者が詰めかけた。
祝日の夕刻であったが、新聞・テレビ・通信社をはじめ、当社を含む記者クラブに加盟していないメディアなど多くの報道関係者が集まった。
冒頭、地元選出の中田優子参議院議員が「今回吉富さんは、我々と心は1つですが、無所属というかたちで戦っている」と述べたうえで「皆さまの暮らしにとって必要なものは何かという、福岡市民目線で政策を進めていこうではありませんか」と訴えた。
生活が苦しい原因は福岡市の経済構造にあると指摘
吉富氏は「眼科医として十年間、福岡市民の目の健康をずっと守ってまいりました。私が満を持して福岡市長選に挑んだ理由は、愛する天神を含む福岡の街並みや人情文化を守っていくためで、交通渋滞などの問題の対症療法ではなく、原因をしっかり見つけて、適切な治療を施していくために立ち上がった」と出馬動機を述べつつ、「生活が苦しいのは、福岡市の経済構造に原因がある」「福岡市は街の成長にともない、お金を外から集めていくことには成功したが、集めたお金が東京や外国に福岡の資本が流れていく構造があり、集めたお金が福岡市のなかで循環しないで外に漏れてしまうので、皆さまのお手元には残らない」と指摘。「地元のお店、企業、そして皆さまの所得の向上につなげていかなければいけない」と強調した。
選挙カーに代表の神谷宗幣参議院議員が登場すると聴衆から拍手が起こった。神谷氏は会場を見回しながら「この福岡の選挙、非常に大事な選挙ですので、福岡に来させていただきました。今週末もやってきます。来週末も来ます」と宣言すると、拍手が沸き起こった。
前回選の投票率が34.31%と低迷したことに言及したうえで「投票率が上がらないと、参政党は大きな政党には絶対に勝てない。参議院選挙などで我々が飛躍できたのは、やはり投票率が上がったからで、数パーセントでも上がると新しい政党である我々参政党に流れてきますし、我々が推薦する吉富さんに票が集まってくると思います」と分析。
「ぜひ皆さんお願いしたいことは、今、福岡市長選挙やっているんだよということをアンチの人たちぐらい大きな声で周りに広げていただきたい」と呼びかけたが、演説会の後方で参政党を排外主義だとして批判するグループがプラカードを掲げるなどして、抗議活動を行っており、神谷氏が「アンチの人たち」と呼んだのは、そうした方々のことを指したものである。
神谷氏、政治とカネや世襲を一掃すべきと主張
さらに福岡県議会問題に言及し、「利権とか政治と金の問題に負けないでほしい。絶対線を引いてもらいたい。県議会の話だが、役職にお金がいるとかそういうのは絶対に許せないですよね。いつまでそんなことやっているのかと思うでしょ。結党の時から金の問題とか縁故や世襲はなくさないといけないと党の基本的な考えに入っている。だから誰かの推薦で公認が取れることはない」と党として金銭面でクリーンであることや、情実人事はないことを強調した。
4期16年の高島市政について、評価する面も大きいとしながら、「住みやすくなったのかというとそうではなかったというようなこともある」と述べ、「経済的な豊かさ、物的な豊かさだけを求めても幸せになってない。ビルが増えて、経済規模が1.5倍になっても、ね、皆さん幸せになってない。もっと大事なものがある。それをみんなで考えるような政治を、私は吉富さんに期待をしている。これは首長でないと国では難しい。 国の教育を変えるのは難しいけど、自治体なら変えられる。福岡市でやってもらえば、インパクトは大きい」と福岡市長選に挑戦する狙いを述べた。
また「日本の病巣は西洋に染まりすぎた、グローバリズムに染まりすぎた思考だ。そこで日本人らしさや我々がもっている特性が生かされてない」と日本が抱える病巣の根底に西洋的価値観に染まり日本人らしさを喪失したことにあると語った。
演説会後、記者団の取材に応じた神谷代表は「あくまで候補者は吉富さん」としながら、「我々も推した以上、彼女が当選したら市長職を務められるようにチームを固めていかないといけないので、副市長を誰にするのかなど責任を持ってバックアップしていく」と党として支援していくことを明言した。
【近藤将勝】









