2024年04月23日( 火 )

安倍政治の是非を問う参議院議員選挙

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 NetIB-Newsでは、政治経済学者の植草一秀氏のブログ記事から一部を抜粋して紹介する。本日告示された参議院議員選挙。植草氏は安倍政治の是非を問う選挙だと指摘する。政治に無関係な人は誰もいない。まずは政策公約を見ること、そして、安倍政治にNO!を突きつけるのならば連携が必要だと植草氏は指摘する。

 明日6月22日、第24回参議院議員通常選挙が公示される。7月10日の投票日まで、18日間の選挙戦が展開される。この参院選の争点は、

 「安倍政治の是非」である。

 第2次安倍政権が発足して3年半の時間が流れた。この間に、原発が再稼働され、集団的自衛権の行使を容認する安保法制が強行制定された。2012年の総選挙で安倍政権は「TPP断固反対」のポスターで選挙を戦ったが、そのTPPに参加して最終合意に署名までしてしまった。沖縄では沖縄県民が総意で反対している辺野古米軍基地建設が強硬に推進されている。

 さらに、派遣労働法の改定などにより、非正規労働者は労働者全体の4割を超え、労働者の実質賃金減少が持続して、経済格差が拡大の一途をたどってきた。これらの全体が安倍政治であり、この「安倍政治の是非」を問うのが、今回の参院選である。

 安倍首相は「アベノミクス」を争点だとするが、それは、安倍政権の経済政策の是非を問うものであり、安倍政権下の日本経済の実績と、格差問題に対して安倍政権が与えてきた影響を主権者がどう評価するのかが問われることになる。参院選に向けて、主権者である国民の意識が極めて重要になる。

 参院選に向けて、私たち市民が銘記しなければならないことを五つ掲げておきたい。

1.必ず選挙に行く
2.メディアの情報誘導に騙されてはいけない
3.政策を基軸に考える
4.当選を実現するために投票する
5.大同団結・連帯が大切

 民主主義の基本は、多数意思による決定である。私たちは主権者である。主権者の意思で政治を選択できる。その権利を保障する具体的なものが参政権で、選挙に行かないことは権利の放棄だ。政治を変えるには権利を放棄してはいけない。
 政治に無関心ではいられるが、政治に無関係ではいられない。この国の政治をどうするかを決めるのは私たち主権者である。その主権者としての権利を放棄してはならない。

 民主主義の天敵は情報操作だ。日本政治を不当に支配してしまおうとする既得権勢力は、マスメディアを支配して、主権者が接する情報を操作する。テレビ、全国紙は政治権力によって支配されている。その情報に誘導されないことが重要だ。メディアが流す情報を疑い、真実を知らなければ、正しい判断を下すことができない。

 政治が私たちの生活に重大な影響を与えるのは、「政策」を通じてである。選挙の際に何よりも重要になるのは「政策」だ。もちろん、公約を平気で破る政党や候補者がいるから、政党や候補者が信用できるのかどうかを吟味することは重要だ。
 しかし、その上で重要になるのは「政策公約」である。上記の、原発、憲法、TPP、基地、格差の各問題に対する政党と候補者の公約を徹底的に吟味して選挙に臨まなければならない。

 そして、もうひとつ重要なことがある。選挙後の政治は議席配分によって決定されることになる。したがって、選挙で当選することが何よりも重要になる。当選を勝ち取るには、連帯、大同団結が重要になる。当選可能性のある候補者、政党に投票を集中させることが重要になる。

 6月28日に、オールジャパン平和と共生の顧問であり、弁護士の伊藤真氏と参院選に向けて新著を上梓する。

 『泥沼ニッポンの再生-国難に打ち克つ10の対話-』(ビジネス社、税込1520円)

 ぜひご高覧賜りたい。『泥沼ニッポンの再生』の目次を紹介する。

日本の舵取りを安倍政権に任せていいのか?
NO!!「憲法改正」「原発再稼働」「TPP批准」「格差拡大」
私たちの未来は、私たちが決める! !
「誰かが変えてくれる」から「自分たちで変える」へ

第1章 史上最大の危機
第2章 三権分立が機能していない日本
第3章 緊急事態条項と本当の民主主義
第4章 主権の喪失を意味するTPPへの加入
第5章 国家なのか、国民なのか?
第6章 亡国の道をひた走る安倍政権
第7章 メルトダウンするアベノミクス
第8章 すべてを解決する「一人一票」の実現
第9章 教育とメディアリテラシー
第10章 ゆっくりと急げ!

※続きは6月21日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」第1466号「アベノミクスでウソを垂れ流すマスメディア」で。


▼関連リンク
・植草一秀の『知られざる真実』

 

 

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