2024年04月30日( 火 )

20億円で糸島のリゾート住宅地を再生せよ!

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糸島のリゾート住宅地

 福岡市内からJR・都市高を利用して約40分――糸島市に入ると、都会の喧騒から離れ、美しい自然とその自然がもたらする芳醇な食を堪能することができる。
 豊かな景観と、糸島の素材を活用した食を強みに、観光地としてのブランド力が高まり続ける糸島市。そんな糸島市に、リゾート住宅地があるのをご存知だろうか。リゾート住宅地の名は「伊都ハイランドパーク」。

伊都ハイランドパーク遠景:1つの山がまるごとリゾート住宅地

伊都ハイランドパーク遠景:1つの山がまるごとリゾート住宅地

伊都ハイランドパークの歴史

 エメラルド観光開発(株)が糸島郡志摩町大字岐志(現:糸島市志摩岐志)に滞在型リゾートパークとして計画していたのが伊都ハイランドパークのはじまり。約45万㎡の広大な敷地内には、分譲別荘地やリゾートマンション「エメラルドビラ」、ホテル「エメラルドリゾートホテル」などが整備された。1990年のオープン以来、400名を超える別荘会員、90名を超えるホテル会員が、休日をのどかな糸島の自然の中で過ごしていたが、バブル崩壊後は380万円の入会権利金を払ってまでリゾート住宅地に住もうと考えるものも減り、同社の開発計画も行き詰まっていった。そして、同社は2007年11月末までに事業を停止し、破産という結末を迎えた。
 その後、同社から不動産を買い取り、現在「伊都ハイランドパーク」として400を超える住宅地の管理運営事業を手がけているのが、(株)伊都ハイランドパーク(本社:福岡県糸島市、牛島中代表)だ。

20億円で株式譲渡、再生人求む!

 そんな(株)伊都ハイランドパークだが、現在、株式譲渡の提案を行っているようだ。株式の売却希望額は20億円。先述の通り、伊都ハイランドパーク内には、すでに400を超える戸建住宅や、マンション・アパートといった共同住宅、ホテルなどが整備されており、住人たちも生活している。まっさらな状態からの開発ではないため、難しい面も多いだろう。しかし、新規分譲戸建ての開発や、ブランド糸島を武器にしたレストランを誘致して賃貸事業を強化するなど、提案次第で収益源の多様化は可能だ。

 糸島市の人口は17年10月現在、再び10万人を突破。福岡市内をはじめとする九州内外からの移住者が市の人口増に寄与しており、「糸島」の持つ地域としてのブランド力の高さがうかがい知れる。冒頭紹介したように、福岡市内まで約40分という好立地であることも魅力の1つ。観光を目的に、国外からの交流人口も増加基調で推移しており、ホテル需要は今後ますます高まっていくことが予想される。

伊都ハイランドパーク:糸島の緑と青い海を一望できる

伊都ハイランドパーク:糸島の緑と青い海を一望できる

 これは、20億円で糸島が持つポテンシャルを、伊都ハイランドパークの再開発を起点に十二分に発揮させる機会であり、再生人として実績を残すチャンスだ。

【代 源太朗】

 

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