2024年04月30日( 火 )

2020年に向けて、「攻め」と「地固め」の年に~宮田学園

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(学)宮田学園 宮田 道郎 学園総長

 ――2017年を振り返って、どういう1年でした?

宮田 道郎 学園総長

 宮田総長(以下、宮田) 2017年は地域密着を掲げ、学園の広報活動に力を入れた1年となりました。地域密着といえば、当学園では一番に「こども食堂」事業が挙げられます。両親が働いていて、夕食を1人で食べないといけない子どもたちを中心に、無料で食事をふるまう慈善事業ですが、7月から毎月2回、当学園の食堂で開催してきました。とても好評で、今では毎回40~50人の地域の人たちが訪れてきてくれます。留学生との触れ合いが、ほかの「こども食堂」にはない、当学園のウリですが、学生たちのなかでも段々と定着してきました。2018年も継続してやっていきたいですね。

 また、私の郷里である熊本・八代市の青年会議所の国際事業として、八代市内の7つの高校と交流する事業を始めました。第1回は、11月末に温泉地を散策するというイベントを行いましたが、留学生たちに地域のことを知ってもらう良いきっかけになりました。この事業も今年も続けていきたいと思っています。

 広報活動としては、福岡市内での認知度を上げるために、テレビCMやラジオ番組など、さまざまなメディアを活用しました。また、10月には、当学園の協力企業に一堂に集まってもらい、連絡協議会を開催しました。そのおかげもあって、国際貢献専門大学校の就職率は、前年同時期に比べて、150%程度で推移しています。2018年卒業の学生たちの就職先には期待が持てそうです。

 ――2018年は教育改革を掲げているそうですね。

 宮田 学校内の教育システムの開発に力を入れようとしています。まずは授業参観システムを導入します。このシステムを使えば、スマートフォンで全世界どこからでも、授業の様子を見ることができます。日本にいる自分の子どもたちの学校での様子を見ることができるのは、世界各地にいる親御さんにとっては、非常に良いことだと思います。それと、出席率を親に報告するシステムを取り入れました。2月末には完成し、4月から本格稼働する予定です。

 また、電子図書は導入しましたが、電子教科書も導入予定です。国際貢献専門大学校の学生には1人1台ノートパソコンを貸し出し、イーラーニングシステムも取り入れる予定です。すべてのシステムは西日本国際教育学院と国際貢献専門大学校の全学生を対象に、春から本格稼働の予定です。学生の親御さんが安心して子どもたちを日本に来させてあげられるよう、今後もシステム開発に力を入れていく計画です。

 ――2018年の入学状況も好調のようですね。

 宮田 西日本国際教育学院は4月入学生630人を申請しています。これで在学生数が過去最高の1,000人弱にまで増えそうです。国際貢献専門大学校の方は、すでに定員どおりの390人を見込んでいます。少子化、大学の定員割れが叫ばれるなか、この時期でこの人数を確保しているのは大変ありがたい状況となっています。

 ――2018年の抱負をお聞かせください。

 宮田 4年制大学の設置を構想中です。2020年春の開学に向けて、今年10月に文部科学省に設置の申請を行う予定です。すでに、教員を20人程度選定していて、南区高木地区に、本部機能を置くための約2,600m2の土地も取得しました。そこに5階建ての建物を改装、新築予定です。2017年に広報活動に力を入れたこともあり、将来のキャンパス候補地については、九州内各地から誘致の声が上がってきています。2018年は早々に選定作業に入りたいと考えています。

 東京オリンピックが開催される2020年は、私どもの4年制大学が開校する年です。オリンピックで、これまでよりもさらに、多くの外国人と接する機会が増えるでしょうし、それにともない、国際人外国人の雇用も増えていくと思います。私どもが掲げる「国際貢献できる人材の育成」という教育方針が完全に花開く2020年に向けて、2018年は地固めしつつ、攻めのスピードも上げていく年にしたいと思います。

【杉本 尚丈】

<INFORMATION>
所在地:福岡市南区塩原4-17-17
TEL:092-541-8450
URL:http://miyatagakuen.ac.jp

 

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