2024年05月02日( 木 )

くるり九州ひたすら歩く旅~九州一周、完歩を目指す(10)

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 国道3号線と10号線をひたすら歩く“九州一周完歩”の旅。走行距離は実に833kmにおよぶ。それも週末だけを利用し、現地に赴き九州の大動脈を歩くのだ。
 熊本県を抜けて鹿児島入りしたものの、福岡から高速道路を使っても数時間かかる。しかも、2夜連続での完歩の旅。日中の日差しを避けたナイトウォーキングといえども、この時期はさすがに暑い…。今回はどんな旅になるのだろうか。

8月11日(10日目)
JR川内駅から照国神社前まで~50.8km

▲ついに3号線と10号線の表記が同一標識に載った

 スタート地点の薩摩川内市から3号線終点の地、鹿児島市内までは約50km。当初の計画ではJR川内駅から東市来駅まで鹿児島本線に沿う3号線を歩き、その後、日置市と鹿児島市の境にさしかかった時点で1日目を終了。宿泊先はコースを離れ、伊集院駅前の老舗旅館に泊まり、満を持して2夜目に鹿児島市内に入ることにした。

 深夜、JR川内駅からナイトウォークを開始。薩摩川内市内を走る3号線は広く快適だ。気温は26℃前後、やや乾燥しているのだろう、空気がひんやりして心地よい。しばらく歩くと、いちき串木野市に入った。そこからは緩やかな下り坂が続く。車も隣接するバイパスを通っているようで、遠くからエンジン音が聞こえてくる。だから3号線にはあまり車が通らず歩きやすい。ひんやりした空気と下り坂のおかげで余分な体力の消耗を避けることができた。

 JR湯之元駅を左手に見ていると日置市に入っていた。計画通り、東市来町からは山中を歩くことになる。長い登り坂が続くが、前半に体力の温存ができたようでまだ歩ける。九州新幹線の高架をくぐると夜が明けてきた。そして靄に包まれた山のなかに田や畑、そして人家が幻想的に浮かび上がってきた。

 ここでJR伊集院駅までバスなどを使って引き返し、明日に備えることにするが、鹿児島市までは長い下り坂が続く。このまま一気に行くことにした。
すでに日が昇り30℃を越えているだろう。昼前後には体温並みの気温になるのは確実だ。それでも3号線と10号線がつながる場所を見てみたい。
 鹿児島市伊敷町に入ると都市らしい町並みに変わった。鹿児島北ICを超えたが、暑さと疲れから完全にペースダウン。だが、足は止めない。市内平田橋の交差点を左に折れ、ついに照国神社前に到着。だが、それらしき標識は何もない。ただ3号線、10号線と交通標識があるだけ。味気はないが、ついに到着したのだ。

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