2024年05月06日( 月 )

福岡・博多駅周辺で高い上昇を示す~2018年第3四半期地価動向

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ

 国土交通省は2018年第3四半期(18年7月1日~10月1日)の「地価LOOKレポート(主要都市の高度利用地地価動向報告)」の結果を発表した。全体として緩やかな上昇基調が継続しており、調査地点の96%で上昇となった。なかでも、3~6%と比較的高い上昇を示している地区は15地区で、このうち福岡県内では「福岡市博多区・博多駅周辺」が該当した。

 同レポートは、国土交通省が主要都市の高度利用地などを対象に、四半期ごとの地価動向を調査し、先行的な地価動向を明らかにするもの。調査対象は全国100地区で、その内訳は東京圏・43地区、大阪圏・25地区、名古屋圏・9地区、地方圏・23地区。九州では、「福岡市中央区・大濠」「福岡市博多区・博多駅周辺」「熊本市中央区・下通周辺」「鹿児島市・鹿児島中央駅」の4地区の地価動向が調査されている。

 18年第3四半期の全体的な地価上昇の主な要因は、空き室率の低下や賃料の増加などによりオフィス市況が好調なことに加え、再開発事業の進展や訪日観光客の増加に対応した店舗・ホテル需要、堅調なマンション需要などにより、オフィス・店舗・ホテル・マンションなどに対する投資が引き続き堅調に推移していることが挙げられる。

 「福岡市博多区・博多駅周辺」では、オフィスビルの開発が続くものの、天神地区での再開発にともなうテナントの移転需要を中心に、オフィスビルの需給が逼迫。こうした状況下で空室率の低下傾向が続いており、大型オフィスビルでは賃料上昇傾向が顕著になっている。また、不動産投資ファンドなどの投資姿勢が積極的で、こうした要因から地価が上昇している。
 なお、同地区を含む福岡市中心部では地価上昇が続いているが、地価上昇幅は縮小傾向にある。

関連記事