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2019年01月17日 07:01

雄大な富士山を眺めながらココロとカラダをリフレッシュ 静寂さのなかで、マインドフルネスを体感(後)

 ―自然欠乏症候群の対策として、施設ではどのようなメニューがあるのでしょうか。

 山本 東洋医学的な検査やヨガ、マインドフルネス、薬膳茶などを用意していますが、これらの基本プログラムを叩き台にして「こんなことはできないか」といった感じでリクエストしてもらってオリジナルのプログラムをつくることも可能です。

 また、企業や団体が主催してさまざまなイベントもできます。実際にこれまでも利用者さまと共同でイベントを企画してきました。たとえば、ハーブを普及する団体とは、「日本のハーブ活用術&自然欠乏症候群」と題してハーブの体験プログラムを行いました。企業との共催ではカラーセラピーや食養生、サークル仲間が集う宿泊付きお食事会なども実施しました。

 森林のなかで地べたに座ってヨガをやったり、御来光を臨みながらヨガを行う。また、特別なことをやらなくても湧き水をとるなど自然のなかで好きなように時間を過ごすこともできます。こちらから「○○をやってください」というよりも、思い思いに自然を楽しむ方が、皆さま感動されます。

 マインドフルネスの原点は自分自身を見つめ直す場所と空間ですので、ここはそれを提供する場所といえます。そのサポートとして良導絡検査などをやったりしていますが、本来の目的はきっかけづくりと場の提供なのです。

 欧州視察で現地スタッフにアドバイスされたことの1つに、「人口密度の感覚が大事だ」ということがありました。せっかく自然あふれる場所にきてもホテルがいっぱいあり、観光客がたくさんいては瞑想などに集中できません。ここは2万坪のなかで限定7組に利用してもらうなど、自然の環境と空間を独り占めできる良さがあります。

 狭義の統合医療は、医療機関のなかでさまざまな代替療法を集めて治療するというイメージですが、ここではコミュニティや自然環境というものを取り入れる広義の統合医療を実践しているのです。統合医療というと、がんなどの難病を、現代西洋医学と民間療法などを集結して、個々に合わせてコーディネートする医療だと認識されているように思います。

 かつては私もそう考え、東京で代替医療を取り入れた統合医療モデルを実践していました。しかし、統合医療には、予防や養生法も含まれるのです。そして、地方ならではの、その土地の特性を生かしたやり方が必要なのです。

 ―施設は予約すれば誰でも利用できるのでしょうか。

 山本 日月倶楽部は一般の方に公開していますので、予約を入れていただければどなたでも利用できます。宿泊は20名程度までは可能ですので、企業の保養所としても利用できます。

 ただし、平日は、私が外来診療や在宅医療に回らなければなりませんし、スタッフもそう多くはおりませんので、平日の予約は対応できないこともあります。ですから、基本は金曜日の午後から土日、またはGWやお盆などの連休期間となります。ただ、事前にご相談してもらえば平日でも調整することは十分可能です。

 富士山静養園の方は、ご紹介やVIP向けですので、会社の経営者や幹部などが対象となります。江戸時代に建てられた古民家を移築した施設で、浴室は総ヒノキ風呂です。敷地内で採れた野草でつくるハーブウォーター、薪サウナや自然水のプール(池)がありますので、のんびりと自然観照や自然との調和を体感していただくことができます。

 毎日忙しい仕事に追われる経営者にはリフレッシュの場としてはピッタリの環境だと思います。最近は健康経営に取り組む経営者の方々に利用してもらっています。健康経営は、まずトップの健康づくりが必要ですから、ぜひご利用いただきたいと思います。

(了)

【取材・文・構成:吉村 敏】

<プロフィール>
朝霧高原診療所 院長 山本 竜隆(やまもと・たつたか)氏
医師、医学博士。専門は、一般内科、東洋医学、予防医学、統合医療。聖マリアンナ医科大学医学部医学科卒業、昭和大学大学院医学研究科博士課程修了。米国アリゾナ州アリゾナ大学医学部「統合医療プログラム Associate Fellow」修了。統合医療ビレッジチーフプロデューサー兼院長、聖マリアンナ医科大学予防医学非常勤講師、昭和大学医学部第一生理学非常勤講師、中伊豆温泉病院内科医長、(株)小糸製作所統括産業医・静岡工場診療所所長を経て現職。日本東方医学会学術委員、日本統合医療学会指導医、日本ホリスティック医学協会理事、メディカルハーブ広報センター理事、日本人間ドッグ学会認定指定医、日本医師会認定産業医、日本東洋医学会認定専門医、(一社)リラクゼーション業協会顧問医師、ほか。

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