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2019年01月31日 07:04

目指す高みは明確。共感できる仲間と歩みたい 団結力を武器にさらなる技術向上を目指す(後) 時代を紡ぐ企業110社 

第一電建 (株)

技術力の向上に注力

 高山代表が代表取締役に就任した2009年以降、売上高は右肩上がりに増加。10億円を突破してからは売上高ベースで業績を考えるのではなく、総受注高で捉えるようになった。

 成長を維持するために無理していた部分があったのは事実だ。無理した部分の弊害は、技術力が期待する水準に達していないことだ。もちろん相応の技術力は業歴と実績が示すようにもち合わせている。しかし、高山代表は自身が描く水準に達していないことに気づいた。増収続きでこれまでやってきたが、今一度原点に帰る必要がある。

 そのため、目下の課題は技術者の育成だ。今まで1つの現場に1人の現場代理人を置いてきた。これから3年ぐらいはそれを2人体制にしようと考えている。当然、それまでかかってきた固定費が単純に2倍になる。それでも推進したいのが、OJTの強化だ。

 今まで現場代理人を置いていたところに、新卒や経験の浅い技術者を配置。技術が固まらないままだった人材に教育を施す目的がある。そのため、売上高は現状維持でも構わない。技術者と一言で言っても現状を分析すれば、上級者、中級者、初級者などさまざま。これまでは初級者でも、代理人として現場に配置せざるを得なかった。受注が伸びるなかで、発注者の期待に応えるには現場を回すしかなかったからだ。気がつけば、技術者のレベルアップが遅れていた。

 活気ある風通しの良い職場環境なのは、社員の平均年齢が若いことにも起因する。しかし、裏を返せばベテラン技術者の数が少ないということにもなる。4月入社で社員は40名。100年企業を目指す同社にあっては、組織で戦える会社にしない限り、目標は達成できない。売上を社長だけがもってくるような会社にはしたくない。社員1人ひとりが売上に貢献し、組織として成長していく企業にしないと、100年企業は近づいてこないのだ。

社員の家族とも本音で話す

 一般家庭の電気、水回りなどの困りごとを解消する「住まいるレスキュー隊」に加え、「住まいるリフォーム隊」も発足。リフォーム隊は現在、一般家庭のトイレに特化した部隊だ。本業の電気工事に比べれば事業規模はまだ小さいが、同社の電気を含めた仕事ぶりを一般の方に知ってもらうための情報ツールにもなる。

 大型の電気工事となれば、クライアントは法人がメインだ。同社の魅力が伝わるのは、あくまでその法人に対してしかないが、一般家庭へコツコツ積み重ねた信頼は将来大きなものとなって返ってくる。そう願って、2つの部隊を発足させた。一般個人からの評判も上々で、感謝される回数が社員の喜びとなって、社員のモチベーション向上にもつながっている。リフォーム隊では、今後トイレ以外にも対応範囲を広げ、水回り全般へと広げていく方針だ。

保護者懇談会の様子

 2018年4月に4名の新入社員を迎えた。同年2月には「保護者懇談会」を開催。いくら成人となっても、保護者の影響は大きい。会社が社員の家族に理解されないままだと、本当の意味で会社が家族にならないからだ。保護者に会社のことを知ってもらいたい。そのため、就職内定者の保護者を集め、保護者に向けて会社説明会を行う。その場で高山代表は「自社を成長過程にある会社だ」とはっきりいう。

 「まだまだ至らないところも多い。それでも目指している高みはある。そこまで行くために、力を貸してほしい」と伝えている。飾った言葉ではなく、正直な気持ちに、かえって保護者は一様に安心するというのだから、面白い。おそらく良いことばかりいわれると思っていた保護者が大半であろう。「逆に安心しました」―これで保護者の了解が得られたということだ。社員が不満を表に出せるのは、家庭でもある。保護者が会社にとっての協力者となれば、バックアップも得られるというわけだ。

 まだまだ若い高山代表ではあるが、すでに次代へのバトンタッチも考えている。後継者を決めて10年代表を続けるのと、ぎりぎりになって後継者を決めるのでは、まったく意味合いが違う。社員の取り組み方が変わるからだ。高山代表は早期に社長から退くと明言している。そうすることで、野心のある社員がいれば、自分が社長になれる希望をもてる。ゴールを明確にしないと、ペース配分もわからない。そうすることで、メキメキ頭角を表した社員も複数いる。 

 「欲しい人材は学歴やスキルじゃない。第一電建の理念に共感してくれる人を採用したい」高山代表の採用基準は明確だ。

(了)

<COMPANY INFORMATION>
代 表:高山 幸治
所在地:福岡市博多区井相田2-8-15
設 立:1971年6月
資本金:2,300万円
TEL:092-588-2260
URL:http://d-denken.co.jp

<プロフィール>
高山 幸治(たかやま・こうじ)

 1974年福岡県春日市出身。94年、第一電建(株)に入社。2009年8月に同社代表に就任。趣味はゴルフとお酒。月1回は社員全員とサシ飲みする。

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