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2019年03月15日 09:43

福岡を活性化させた傑物伝 アパマングループ代表大村浩次氏(10)

現地にいって人と会うことの大切さ

大村 浩次 氏

 大村社長はフランチャイズ(FC)ネットワークを広げるなかで、年間300回以上全国のFC店舗に足を運び、加盟店の人たちと会って話をしてきた。現地にいって人と会い、顔をみながら話しあう中で、あたらしいサービスのアイデアがうまれて、店舗運営や物件管理で、いままで課題と感じてきたことを解決できる方法がみつかったという。

 今では現場にいって人に会わなくても電話やメールで連絡がとれる世の中になったが、現場をみて人と会って話をすることで、今まで思ってもいなかったような新しい見方に気づくことができる。また現地で多くのことを肌で感じることで、はじめて得られる情報や生まれる考えがあり、これまでも現場をみることの大切さを感じてきたという。そのため、いままで進めてきた事業はもちろんのこと、あたらしい事業を立ち上げるときも、現地にいって自分の目でみることや人と会い、さまざまな情報を得ることを経営に生かしてきたそうだ。

 あたらしくFC加盟店をひらくときには、これまでFC店舗を経営してうまくいった経験やノウハウを加盟店に伝えてアドバイスをしてきた。たとえば、お客さまを集めることからお客さまと接すること、賃貸物件などの不動産データをどう使っていくか、オーナーからあずかった賃貸物件の管理、店舗をどう経営していくかということだ。また、店舗経営の役にたつ現場の情報を会議で共有できるようにして、加盟店同士も情報交換ができて、成功事例をお互いに共有して助けあえる仕組みをつくった。

 また全国のFC店舗をまわるなかで、お客さまや不動産オーナーからの声や賃貸物件を管理して情報を共有する店舗のITシステムを使うなかで感じたことなど、FC加盟店からアドバイスをもらい、より良いサービスをつくるには何ができるかを話しあってきた。さまざまな立場の人たちが情報を共有して、思っていることを伝えあえるオープンなネットワークをつくり、一方通行ではなく、お互いがよい方向に向かう人と人のつながりが生まれた。FC加盟店の経営者の人たちと定期的に会って話をすることで、経営の課題やうまくいっている取り組みについてなど、どんなことでも伝えあうことを大切にしてきた。

人と話すことであたらしい道がひらける

 人は人と会って話すことで生まれるものがあるという思いを、ふだんの人とのつき合いのなかでいつも感じてきたという大村社長。あたらしい事業をはじめるときや経営の課題があるときには、今後どのような方向でビジネスを進めるかを決めることが必要だ。何かを決める場面では1人で考えるよりも、人と話すことで自分の考えやアイデアが整理されてうまくまとまり、進めたい方向がはっきりして具体的な解決方法が見つかることが多いためだ。

 また大村社長は困ったときでも、考え方しだいで新しい道がひらけると考えているという。人と話して一緒に考えることでピンチをチャンスにすることができる。そして楽しいことも大変なことも、お互いに共有することで人は気持ちが明るくなるという経験から、人は人と話をすることでよい方向に変わると感じてきた。また、人の考えを聞いて影響を受けることで自分自身の考え方も変わっていったという。多くの人とさまざまな話をして、やってよかったことをお互いに伝えあうことで、あたらしい展開が生まれた経験から、人と話すことの大切さを感じているそうだ。

人と会うことと業務のIT化を同時にすすめる

 APAMANグループでは不動産の物件情報を効率よく共有するために、離れていてもパソコンや携帯端末で、やりとりができるように積極的に業務にITを取り入れてきた。オーナーや部屋を借りる人、不動産会社などが物件情報を共有するための業務は、手作業で行うよりもITシステムを使った方が時間も手間もとらずにできるからだ。そして、フェイストゥフェイスのコミュニケーションなどの人でなくてはできない仕事に人件費を投資したいと考えてきた。

 創業から時が経つにつれて業務のIT化が進み、最初から最後までインターネットのネットワークを使って完結できる仕事も多くなった。その一方で、人と会って顔をみながら話すことの意味は大きいと感じているため、オンラインですべてをすませてしまうのではなく、時間の許すかぎり、現地にいって人と会うことを大村社長は大切にしている。

 人は人と会うことで生まれるものがあるという思いは10年以上のときを経て、人と出会って人とつながることを目的にしたコワーキングのfabbit事業へと広がっていく。fabbitが主催するセミナーや交流会などのイベントは、人が人と会って話すところをすべてオンラインにすることもできる。しかし、画面をとおして見ることと実際に人に会って話すことは似ているようで大きくちがうと大村社長は考えているため、人と人が現場で会うことを大切にしているという。1つの同じ空間と時間を共有して、人と会って議論をすることで勉強になることが多いと感じているためだ。

【取材・文・構成/石井 ゆかり】

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