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2019年03月27日 18:35

【北海道知事選2019】鈴木直道・前夕張市長に中国系企業への転売協力疑惑~中国系企業本社と同フロアには指定暴力団有力団体も入居

「鈴木氏は夕張市再建の立役者」は本当か?

北海道知事選に出馬した、鈴木直道氏

 北海道知事選で自公と新党大地が推す鈴木直道氏に、地方自治体トップとしての資質を問われかねない疑惑が浮上している。

 鈴木氏は前夕張市長。全国の自治体で初めて財政破綻し、財政再建団体に指定された夕張市に東京から乗り込んだ若手イケメン市長として全国的に注目を浴びたが、その再建手腕については疑問の声も多い。いま、鈴木氏が都庁職員から一躍「自治体再建のヒーロー」として名前を売った舞台である夕張市の土地売却をめぐって、「中国系企業への転売協力疑惑」がもち上がっているのだ。

売却されたホテルマウントレースイ

 鈴木氏が夕張市長時代に、中国籍の呉之平氏が社長を務める元大リアルエステートに売却したのは、マウントレースイのスキー場とホテルなど観光4施設。元大は2017年2月に約2億2千万円でこれらを買い取って現地法人「元大夕張リゾート」を設立、同年4月に市から運営を引き継いでいた。

 鈴木市長(当時)は2017年2月8日の市議会で、「(呉之平)社長が転売しないと言っているから、転売禁止条項はつけない」と答弁。夕張市は元大側に固定資産税の3年間免除を認め、2億円弱の固定資産税を減免していたが、これは営業継続が前提となる特別措置だった。

 しかし、これらの施設が早くも「転売」されたことについて、今年2月、日経新聞などが伝えている。

「元大グループ、夕張の観光4施設売却 」(2019/2/20 日本経済新聞)
北海道夕張市で観光施設を保有・運営する元大(東京・墨田)のグループは3月末、4施設を売却する方針を固めた。売却先は香港系のファンドで売却額は約15億円とみられる。元大グループは2017年4月、夕張市所有だった4施設を約2億円で取得した。施設運営費用がかさみ、集客力を高める大型投資を自社で続けることが難しいと判断した。

 元大グループ側は「切り売りではないので転売にはあたらない」と、「転売」の定義の問題にすり替えようとするが、あまりにも詭弁にすぎるだろう。たった2年あまりで「維持費がかかりすぎた」と売却するのだから、元大グループの見通しの甘さとともに、夕張市側の売却先決定の経緯が正当なものだったかも問われかねない事態だ。ちなみに、日経記事が出た約1週間後に鈴木氏は夕張市長を辞めている。自身に不利な状況を説明責任を果たさないまま、即座に切って捨てる変わり身の早さだけはすでに一流政治家レベルといっていい。

元大グループ本社と同じフロアには指定暴力団有力組織の看板

 元大グループについては、その実態についてもはっきりしていない。

 「元大グループ本社と呉之平社長の自宅とされるのは、東京・浅草のマンションです。しかし、呉之平氏の自宅ポストには複数の会社名と中国人のような名前がテープで雑に貼られているだけ。さらにマンションの同じフロアには、在京指定暴力団の有力組織が看板を掲げています。はたして売却先としてきちんと審査されたのか、はなはだ疑問ですね」(ジャーナリスト・横田一氏)

 夕張市役所産業振興課長は26日、『日経』記事について「元大グループから『飛ばし記事であり、営業は継続する』と聞いている」と主張したものの、『日経』記事のどの部分が「飛ばし」なのかについては明らかにせず、「(記事内容について)呉社長に確認はしていない」ことを認めた。さらに「鈴木市長が元大グループから『営業を続ける』と聞いた時から状況が変わったとは考えていない」とするものの、鈴木氏は『日経』記事が掲載された日(2月20日)から月末の退任日まで市役所に登庁していないため、市役所に電話で問い合わせをしただけで鈴木氏自身が呉社長と面談したことも報道への反論をプレスリリースしたこともないという。

 在京指定暴力団の事務所と元大グループの本社が隣接していることについて、夕張市の担当者は、「夕張警察に問い合わせたところ、問題ないと回答を得ている」とするが、夕張市が直接職員を派遣するなどして調べたことはないという。

 市有財産だった施設が転売されるリスクについては、「専門家がメンバーとなった会議で議論し、問題ないという結論になった」とするが、会議の議事録や出席者については「公開していない」としており、ほぼノーコメントに近い曖昧な回答に終始した。当時の市長である鈴木氏は、転売否定の売却時の答弁との食い違いについて説明していないというから、あまりにも無責任ではないか。

 今回の北海道知事選で鈴木氏を応援するニトリグループ(本社:札幌市)は、千歳空港そばで中国人富裕層むけの別荘地を開発している。鈴木氏が市有財産を中国系企業に売却したことや、ニトリのこうした動きは、ともすれば「売国的」と批判を浴びる可能性もあるが、こうした動きに敏感なネット右翼が抗議活動に乗り出すこともなく静観されているのはなぜか。

 「ニトリの創業者でニトリHD会長の似鳥昭雄氏は、安倍政権の閣僚に献金をするなど、安倍首相と極めて近い人物として知られています。産経など安倍政権寄りのメディアがニトリ批判に踏み込まないのは、こうした事情が背景にあるのかもしれません」(横田氏)

 要するに、売国的かどうかの判断基準は、安倍首相との距離の近さということなのか。ネトウヨ人気に支えられる政権の支持者が最も売国奴的行為に手を染めているとすれば、もはや日本は国家として末期症状を迎えているのかもしれない。

【知事選挙取材班】

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