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2019年04月04日 10:19

トラブル頻発が表面化した産廃業者(1) 背景に相次ぐ株主交代

ここ数年間で過去の取引先を相手に訴訟を頻発させている大分市の産廃処分場運営の(株)大分大和(大分市片島、根本学代表)。トラブルの要因を見ていくと、経営者の交代がその根本にある。関係者への取材から元代表時に締結した契約について、現経営陣がそれを否定するかたちで、取引業者を提訴していることがわかった。

 

 

 大分大和は2014(平成26)年9月、東京都のゼネコン「(株)トーヨー建設」(岡田吉充代表)を母体とするトーヨーグループの傘下に入ることになるのだが、経営体制が一新される前の取引先との契約をめぐり、現経営陣と元取引先との間で主張が対立している構図だ。なお、2017年3月、大分大和の株式はトーヨーグループから第三者に譲渡されている。

 トーヨーグループは、九州においては熊本県人吉市の安定型最終処分場を運営するエフ・エム・クリーン(株)(福岡市東区、盛井利浩代表)と(株)大分大和を事実上、傘下に収めていた。トーヨーグループが進出してきたのは比較的最近で、2社をグループに引き入れた経緯は複雑だ。なぜなら、ここ数年で、株主が次々と交代しているからだ。

 過去を振り返ってみる。2005(平成17)年ごろ、エフ・エム・クリーンを買収し、産廃業界に参入したのが当時、(学)立花学園理事長だった貝原秀輝氏。不慣れな業界で運営は難航したとみられ、数年後には売りに出る。

 次に手を挙げたのが当時、福岡市内で処分場を運営していた(有)カワシン(福岡市東区、川島淳子代表)だった。エフ・エム・クリーンはカワシン体制での運営がスタートしたが、程なく産廃を埋め立てる残余量が少なくなり、処分場としての終わりが近づいたときに、別の処分場の身売りを聞いたカワシンの川島氏が次に買収を計画したのが、大分大和の処分場だった。

 大分大和の買収時に川島氏が資金提供を受けたのが、トーヨーグループだった。同グループの支援を受け、川島氏は大分大和を買収した。大分大和の株主はエフ・エム・クリーンとなったが、資金調達の際に過半数の株式をトーヨーグループに譲渡していた。この時点で、大分大和はトーヨーグループの傘下に収まることになった。

 問題はその後で、トーヨーグループへの借入返済が滞るようになる。時を同じくして、川島氏がトーヨーグループに無断で、取引契約などを交わしていたことが発覚。同グループの岡田代表の逆鱗に触れ、川島氏は事実上、代表を解任されることになる。

 資金繰りに困っていた川島氏は埋立権の前売りチケット販売や取引先からの借入などで資金調達をしていたとみられるが、その多くがトーヨーグループに知らされていなかったことがトラブルの要因にある。

【東城洋平】


▼関連リンク
大分の産廃業者、係争頻発で業界関係者に警戒感
https://www.data-max.co.jp/article/28658

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