2022年01月19日( 水 )
by データ・マックス

ついに始動する藤崎公団住宅建替えプロジェクト

三菱地所レジデンス(株) 福岡支店
副支店長 亀井 晃浩 氏
開発グループ 主任 藤井 啓 氏

 「藤崎公団住宅」マンション建替えプロジェクト―。2016年6月に三菱地所レジデンス(株)・福岡地所(株)・積水ハウス(株)がデベロッパーとして選定され、同年12月に建替え決議が成立。そして、17年4月13日付で福岡市長よりマンション建替組合の設立が認可された。今回、事業協力者筆頭企業の三菱地所レジデンス福岡支店に話をうかがった。

住みやすさと資産価値向上の両立

左から副支店長・亀井晃浩氏、開発グループ主任・藤井啓氏

 藤崎公団住宅は、設備の経年劣化をはじめ、エレベーターがないなどのバリアフリーへの未対応や狭い住戸面積に課題を抱えていた。そのような状況下で、マンション建替え円滑化法が成立し、組合施工方式による事業が可能になった。また、隣接する建替え事業によって見事再生を果たした「レジデンス百道」の存在も、今回の「藤崎公団住宅」マンション建替えプロジェクトを後押した一因といえる。

 「およそ月に1度のペースで、区分所有者向けに計画案に関する説明会を開催しております。毎回さまざまなご意見をいただきますので、今回のプロジェクトに対する皆さまの強い思い入れが感じられます。主要課題であるエレベーターの設置やバリアフリーへの対応に加え、南向き中心の住戸や自走式駐車場、中庭も新設し、資産性の高い共同住宅を目指しています」(藤井主任)。

 デベロッパーは、2016年に開催されたコンペ参加企業のなかから、区分所有者の投票によって決定された。同社が区分所有者から支持を得た理由として、「南向き中心の平行配置が高く評価していただけたのではないかと思います」と、藤井主任は住居棟の配置を挙げる。

 建替えプロジェクトは今後、17年12月ごろに権利変換計画の認可取得、18年4月着工、20年5月の竣工予定で進む。なお、施工業者は権利変換計画の認可取得前に決定される予定となっている。

現在の藤崎公団住宅

建替え後外観イメージ(資料:三菱地所レジデンス(株)福岡支店)

マンション建替え事業は潮流を生み出すのか

 三菱地所レジデンスにとって、今回の「藤崎公団住宅」が九州では初の建替え案件となる。同社は進行中のものも含め、東京・神奈川・大阪・広島など全国で17件のマンション建替え実績を持つ。

 「藤崎公団住宅は駅から徒歩2分程度の好立地で、比較的落ち着いた雰囲気のエリアです。一方で市内各地へのアクセスも良いことから、建替え事業にともなう新規分譲に関しては、幅広い層にご提案できると考えております」(亀井副支店長)。

 マンション建替えについて、「これから老朽化したマンションが増加していくなか、建替えへの社会的需要は高まっていくと思われます。弊社としては、今後もその需要に応え続けていきたいですね」(藤井主任)。

 老朽化による設備の劣化・資産価値の低下は、建築物にとって避けては通れない道だ。マンション建替え事業は、そうした不可避の課題に対する1つの解決案である。また、住み慣れた地域や長年にわたって形成されたコミュニティから離れずに済むというメリットも併せ持つ。不動産再生における新たな潮流となるのか、注目していきたい。

【代 源太朗】

<COMPANY INFORMATION>
所在地:東京都千代田区大手町1-6-1 大手町ビル
福岡支店:福岡市中央区天神1-6-8 天神ツインビル
設 立:1957年6月
資本金:150億円
URL:http://www.mec-r.com/

 

月刊誌 I・Bまちづくりに記事を書きませんか?

福岡のまちに関すること、建設・不動産業界に関すること、再開発に関することなどをテーマにオリジナル記事を執筆いただける方を募集しております。

記事の内容は、インタビュー、エリア紹介、業界の課題、統計情報の分析などです。詳しくは掲載実績をご参照ください。

記事の企画から取材、写真撮影、執筆までできる方を募集しております。また、こちらから内容をオーダーすることもございます。報酬は1記事1万円程度から。

現在、業界に身を置いている方や趣味で建築、土木、設計、再開発に興味がある方なども大歓迎です。

ご応募はこちら(nagaue@data-max.co.jp)まで。その際、あらかじめ執筆した記事を添付いただけるとスムーズです。不明点ございましたらお気軽にお問い合わせください。(返信にお時間いただく可能性がございます)

関連記事