永続できる体制を築き、さらなる地位向上を目指す(後)
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2019年07月23日 07:00

永続できる体制を築き、さらなる地位向上を目指す(後)

(一社)佐賀県産業資源循環協会
会長 篠原 隆博 氏
((株)篠原建設 取締役会長)

総会の様子

 ――会長として、どのような活動をされていますか。

 篠原 目下、私の仕事は、協会員の増強と安定した協会運営の基盤づくりです。協会員と賛助会員合わせて、現在は150社程度ですが、会員数は一進一退で伸び悩んでいます。電子マニフェストの導入や普及活動を佐賀県から委託されており、そのことで排出事業者を訪問させていただいておりますが、その際に当協会の意義や目的を説明しながら賛助会員への勧誘を行っています。できれば業界の多くの方に入会していただき、盛り上げてほしいと願っています。

 当協会は佐賀市内にビルを購入しました。協会事務所が入居していますが、当初はそのほかのフロアを貸し出して、協会の運営財源を安定させるように考えていましたが、当面は協会員を拡大させることを第一に考え、財源を安定させ、会員や賛助会員の研修所として建物を活用していくことも考えています。

 ――鹿児島県で発覚した(株)北斗(佐賀県鳥栖市)による不法投棄の相談が、協会にも寄せられてきていると聞きました。

 篠原 当初、北斗が「1m3=6,000円で処理を請け負う」というのを聞いて、それでは安すぎると思い、北斗が不適切な処理をしているかもしれないと懸念されたため、佐賀県には処理の過程をチェックしたほうがいいのではないかと、助言していました。なかには、適正な処理費用を支払った排出事業者もいると聞いていますから、不法投棄を行った責任は北斗にあります。悪貨が良貨を駆逐する時代ではありません。この件に限らず、排出事業者は委託費用が業界の相場から判断して適正な金額なのか、冷静に判断するべきだと思います。

 かつて福岡県で過剰保管された産業廃棄物を処理したときは、排出事業者から集めた費用だけでは足りず、県が予算をつけて処理しました。日本廃棄物振興センターなどに相談すれば、補助金も活用できるはずです。全自治体が前例を踏まえて、同じように措置を行うのは難しい部分がありますが、前例を見習い、関係各所が協議のうえ、知恵を出し合えば、停滞している今の状況を改善できると思います。県によってやり方が異なるのは、自治体に資金があるかどうかも関係してくるでしょう。

 ――近年頻発する災害の復旧で、業界の存在感が増したと聞きます。

 篠原 熊本地震の災害復旧に関しては、熊本県産業資源循環協会の対応はすばらしかったと思います。2年間でやり遂げようと、環境省や県、市とも連携して共同作業を行えたことで、自治体との今後の協力関係を築くことができたと思います。災害発生地の行政と、協会や業界が団結する傾向にあります。災害などの非常事態に出くわさない限り、ある意味での「闘い」が起きないからです。

 災害対策基本法では、平時にその備えをしなければならないとなっているのに、大災害を経験していない地域では、それが実現していないことが多い。業界団体の存在意義を示すためには、平時からの備えが求められます。

 ――業界団体だからこそ、できることは多いですね。魅力ある協会づくりも、会長の大きな仕事です。

知事表彰を受ける青年部

 篠原 当協会は2~3年ほど前に、佐賀県下10市10町と災害協定を結ぼうと動き始めました。現在は1市1町を除いて、協定の締結が終わっています。協定を結ぶことで、自治体は安心できるでしょうし、我々も存在を認めていただいたと思えます。また、業界の地位向上にもつながります。過去30年にわたって、当協会は佐賀県内に不法投棄されたゴミの処理をボランティアでやってきました。その実績を評価していただき、今年5月に当協会青年部が県政功労賞をいただきました。とはいえ、30年という年月は決して短くはありません。

 全国の産廃協会関係者と交流はありますが、協会の維持運営が成り立たなくなるケースも増えていると聞きます。協会を維持運営していくための資金が不足することが理由です。各種イベント開催の社会貢献活動や、広報活動、研修会など協会が存続していくために必要な最低限度の費用負担は発生します。そのために会員数を維持し、増やしていくためには、協会への入会にメリットがなければなりません。協会への加入で、建設業の経営審査事項で加点されるほか、協会員には有益な情報を提供したり、研修会や勉強会を実施したりしています。加えて、仕事の面でもプラスになるような組織が理想です。

 協会員が増えている熊本県の協会は、見習いたい部分が多いです。どうやって会員を増やしていくのか、方向性がはっきりしています。熊本地震の後、協会員が一致団結して復旧活動に取り組んだことで、協会のあり方を理解し、会員数が大幅に伸びたようです。これまで培った経験を次世代に引き継ぐことも重要な仕事の1つです。熊本県のように行政と協会が一体となり、業界発展のため、また協会員の事業発展のために貢献できる、また何よりも「入会して良かった」といわれる組織をつくっていきます。

(了)
【東城 洋平】

<INFORMATION>
(一社)佐賀県産業資源循環協会

所在地:佐賀市高木瀬西5-14-1
電 話:0952-37-7521
FAX:0952-37-7522
URL:http://www2.bunbun.ne.jp/~saga-sanpai/
1978年に「佐賀県産業廃棄物処理業協会」として発足。90年に「㈳佐賀県産業廃棄物協会」、2013年に「(一社)佐賀県産業廃棄物協会」に改組。17年に現商号に変更した。19年3月末時点で、協会員124社、賛助会員29社で構成される。

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