2024年04月20日( 土 )

老舗企業のお手本となるマネジメント~(株)未来図建設

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 地場総合建設業の(株)未来図建設は地元のまちづくりに貢献し続け、顧客および取引先などステークホルダーから高い評価を受け絶大な信用を得ている。同社代表取締役・菅原正道氏を筆頭に、同社社員が仕事に対して基本を順守しながら謙虚に取り組み、常に研究を続ける姿勢と実行力が明確であるからだ。

代表自ら実行する

 菅原社長に何度もインタビューさせていただいているなかで明らかなのは、1つひとつの言葉を大切にかつ丁寧に発するということだ。建設業の専門外の人々にもわかりやすく語る、その言葉の端々から、菅原社長の誠実な人間力を実感することができる。これは菅原社長を知る方々が異口同音に述べることだ。

 菅原社長の崇高な人間力は社内でも同様で、社員一同いつ何時誰にでも明朗快活に接していただける。さらに、相手の立場を尊重した柔軟な対応力で仕事に取り組む。これらの姿勢についても、同社ステークホルダーから同様のコメントが寄せられており、その姿勢と実践力が同社の高い信用力の礎となっている。

 「菅原社長は、上意下達のトップダウンではなく、自らの行動で示すマネジメントである。顧客や取引先などのステークホルダー、そして社員の目線を大切にし、それぞれの話にじっくり耳を傾け、最善を尽くす。その菅原社長の背中を見る社員も、同じ姿勢で人々と向き合う。菅原社長は、人との関わりを大切にする方だ。高い品性と品格、そして穏やかな人柄で、誰もが菅原社長を信頼している」と、ある地場企業の幹部は語る。菅原社長自らの行動力と実践力が同社マネジメントの中核である。

次世代に継いでいくこと

 同社の業績は、80億から100億円前後の完工高で推移しており、極端な業績の上下動は見られない。マンション建設だけでなく、医療・福祉施設や商業施設、戸建住宅など幅広いジャンルの建築物を手がけている。その受注体制を構築しているのは、高い企画・設計、施工監理、アフターサービスだ。

 全社一丸となって高い品質と安全性、工期の遵守で1つひとつの現場に真摯に向き合っている。その源流は、菅原社長と同社社員の崇高な人間力であり、建築物を通した地域社会に貢献するために全力を尽くす意志統一にある。今後もその経営マネジメントは不動であり、景気動向に左右されることなく、堅調な業績を積み上げていくと断じることができる。

 菅原社長は今後も、自ら新たな挑戦による同社事業の拡大を具現化していくことであろう。「いつの時代も成長と進化を続けられる企業体質をつくり上げることが、私に課せられた使命です」と菅原社長は今後も同社のトップとして活躍することを誓う。他方、菅原社長は今年66歳を迎える。体力と意欲が続けば、年齢に関係なく経営の最前線で挑戦し続けることができるが、永遠に同社の舵取りをすることは不可能である。どのタイミングで次のリーダーに事業を継承するのか、菅原社長は明言していない。

 今後は、同社事業を次世代に継承し、未来永劫において地場総合建設業として、地域社会の発展に貢献する企業として輝き続けるための行動も視野に入れたマネジメントが求められる。

【河原 清明】

<COMPANY INFORMATION>
代 表:菅原 正道
所在地:福岡市南区野間2-7-1
設 立:1952年11月
資本金:9,900万円
売上高:(19/4)78億2,935万円

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