2024年04月20日( 土 )

「萩グランドホテル天空」運営の長州観光開発株式会社が自己破産~新型コロナウイルスの影響

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ

 山口県萩市の「萩グランドホテル天空」を運営する長州観光開発株式会社は6日、山口地裁に自己破産を申請した。負債総額約18億円。

 同社は1972年の設立で、ホテル事業のほかパチンコ事業にも参入し、99年3月期には40億円近い売上高を計上していたが、その後、団体の旅行客の減少などで、19年3月期の売上高は約13億円にまで減少。設備投資の負担増もあり厳しい経営が続いていたが、新年に入り、新型コロナウイルスの影響が経営を圧迫。先月のキャンセルは80パーセント、今月は95パーセントとなり、経営の継続が困難と判断し自己破産を申請したとみられる。

長州観光開発株式会社
・設立:1972年(昭和47年)7月設立
・所在地:山口県萩市古萩町25
・資本金:9,000万円
・代表取締役:澤野 秀人
・従業員 :約30名
・ホテル開業日 :1973年(昭和48年)12月21日
・ホテル名:「萩グランドホテル天空」
・施設規模:客室数183室・収容人数800人。自家源泉の大浴場。萩温泉「弘法寺の湯」・バイキングレストラン25番地・萩の台所 とれたて市場・リラクセーションルーム・エステルーム
・負債総額:約18億円
・金融債務:15億円
・メイン:山口銀行萩支店(10億円)。日本投資銀行(2億円)。萩山口信用金庫萩支店(3億円)
・買掛債務他    3億円   (いずれも推計による)

 なお、自己破産の申請代理人は、中山修身弁護士(山口県山口市春日町2066-1 藩庁門ビル2階、弁護士法人中山修身法律事務所、電話083-923-5240)。

<まとめ>
 安倍晋三首相は今夜、新型コロナウイルス特措法に基づく「緊急事態宣言」発令を予定している。皮肉にも、その前日に安倍首相の地元にある「萩グランドホテル天空」が自己破産している。これからの数カ月間、九州・山口のみならず、全国各地の観光旅館やホテルにとっては、まさに、生死を賭けた戦いが続くことになりそうだ。

【(株)データ・マックス顧問 浜崎裕治】

※写真はいずれも7日朝に筆者が撮影したもの

関連記事