2024年04月24日( 水 )

100年後も人が集い、憩う場所へ竈門神社に見る神社の在り方(中)

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宝満宮 竈門神社 権禰宜 馬場 宣行 氏

サブカルとのご縁

 ――近年は、人気漫画・アニメ作品『鬼滅の刃』を通じて話題になっています。きっかけは何だったのでしょうか。

 馬場 昨年11月ごろに当宮にメールでご連絡がありました。とても丁寧な方で、ご要望としては「コスプレの撮影をさせてほしい」ということでした。

 当時、私どもはコスプレに対して「奇抜なもの」というイメージがありましたので、「他のご参拝の方々へのご配慮をお願いいたします」とお伝えして、撮影を楽しんでいただくことにしました。実際に当宮にお越しくださった際に、見たことのない格好でしたので、何の格好かお尋ねしたところ、『鬼滅の刃』のことを教えていただき、そのときに初めて作品の存在を知りました。

 そして、「もしかしたら竈門神社が作品のルーツになっているのでは」とファンの方の間で話題になっているということも、そのときに教えていただきました。その後、職員の間で「知ってる?」という話になり、巫女の1人が知っていて、そこから作品のことも意識するようになりました。

 ――絵馬を拝見すると、キャラクターとともに願いを書かれてあるものが多いですね。

 馬場 絵馬も『鬼滅の刃』のキャラクターが描かれたものを散見するようになり、今では好きなキャラクターと一緒に願いごとを書かれて、奉納されるというのが定着しております。アニメ放送が終盤に差しかかった、昨年11月ごろにファンの方のご参拝が増え始め、年が明けてお正月ごろから、また一気に増えてきたという感じがいたします。

 ――作品の存在を意識してから、竈門神社として何か関連する情報発信をすることはあるのでしょうか。

 馬場 広告を含めた情報発信というのは一切しておりません。今の盛況は、SNSなどを通じた純粋な口コミによるものだと考えております。だからこそ竈門神社としては、ご参拝に来ていただく前のイメージと、実際に現地にきていただいたときとのギャップをつくりたくないと考えております。可能な限り、皆さんが思い描く通りの竈門神社でありたいと思っております。加えて、「思っていたより良い場所だったね」と言ってもらえるような、来ていただいた人に感動と元気を与えられるような、そんな神社になること。それが、私たちの願いです。

(つづく)

【代 源太朗】

<Information>
宮 司:西高辻 信良
所在地:福岡県太宰府市内内山883
TEL:092-922-4106
URL:https://kamadojinja.or.jp

(前)
(後)

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