豊富な地域資源の活用で再興を図る大牟田市の未来は――(1)
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九州中部有明地域の中心的都市
福岡県の最南端、熊本県との県境に位置する大牟田市。大牟田駅を終点とする西鉄天神大牟田線をはじめ、JR鹿児島本線、そして九州新幹線・新大牟田駅と3本の鉄道路線が南北に縦断。また、幹線道路として市を南北に貫く国道208号があるほか、市域の北東部を九州自動車道が通過し、南関IC(南関町)までの距離も近く、地域高規格道路「有明海沿岸道路」があることで、車での市内外へのアクセスも便利。さらに福岡県の重要港湾である三池港もあるなど、空港以外の交通インフラが整っている。
北側はみやま市、東側は熊本県南関町、南側を熊本県荒尾市と隣接しており、これら近隣の自治体とともに独自の都市圏を形成。いまだ11万2,231人(10月1日現在)の人口を抱え、九州中部有明地域の中心的役割を担っている。とくに荒尾市(人口5万1,793人/10月1日現在)とは、ともに「三池炭鉱のまち」として栄えてきたという経緯もあり、県境をまたいで人口集中地区(DID)が連続するほか、経済圏および生活圏を共有するなど密接なつながりがある。
かつては三池炭鉱の豊富な石炭資源を背景とした石炭化学工業などで栄えた大牟田市だが、国の石炭政策の転換を受けて次第に勢いが衰えていった。現在は、その高いポテンシャルを生かしながら、新たな未来図を描こうとしている。同市はこれまでどのような歴史を歩み、そして今後はどのような発展を遂げていくのか――。
(つづく)
【坂田 憲治】
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