わらび座ミュージカル「北斎マンガ」特設ページ
西鉄高架化、駅前再開発も控える 住宅都市・春日&大野城の今昔(4)
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2021年03月03日 07:00

西鉄高架化、駅前再開発も控える 住宅都市・春日&大野城の今昔(4)

急激な人口増に合わせて両市内の施設・機能が充実

 戦後の福岡市の復興・発展にともなう近郊のベッドタウン化は、春日・大野の両村にも押し寄せ、国道や鉄道に沿って住宅団地が開発されて人口が急増。50年10月に大野村が大野町に、53年1月に春日村が春日町になったほか、72年4月には市制施行により、現在の春日市と大野城市が誕生した。なおこのとき、当初は大野町から「大野市」となることが申請されたが、すでに同一市名が福井県にあったことで自治省の指導によって新市名を決定する運びとなり、新市名審査会での圧倒的多数での推薦で「大野城市」となったという。

大野城心のふるさと館
大野城心のふるさと館

 70年代に入ると、両市では福岡市に隣接している地の利と、鉄道路線や幹線道路が整った交通利便性に恵まれて、団地造成や住宅地開発が行われ、急激に人口が流入。エリア内の産業も多様化し、各地で新たな施設などが誕生していった。たとえば、米軍に接収されていた大野城市の中央兵器工場の跡地では、終戦直後には空襲で焼失・移転を余儀なくされた博多織工場が進出して操業していたが、衣服需要の変化によって業界が縮小し、やがて撤退。その跡地に77年9月に開業したのが、福岡市郊外における初の大型総合小売店となる「ニチイ大野城ショッピングデパート」だった。それまでのスーパーに比べて品数が豊富なのに加え、西鉄春日原駅に近くて駐車場も備えていることで、近隣各地からの集客で大いに賑わい、後に拡張・増築が行われ、98年11月にはシネマコンプレックスも併設する「大野城サティ」としてリニューアルオープン。その後、2011年3月には「イオン大野城ショッピングセンター」となった。

 87年4月には大型商業施設「ダイエー下大利店」が開業。九州地方初のミニ映画館が併設されるなど話題を集めたが、ダイエーの経営不振によって一時は閉店が検討される事態に陥った。その後、15年9月にイオン九州への営業権の承継により「イオン下大利店」となったが、建物の老朽化を理由に19年3月に閉店。現在、跡地で再開発が進んでいる。

 96年11月には福岡県の男女共同参画センターや人権啓発情報センター、総合福祉センターなどで構成される県の複合施設「クローバープラザ」が開館したほか、97年3月には西友が運営するショッピングセンター「ザ・モール春日」(現・アクロスモール春日)が開業。2011年10月には商業施設ゾーンと住宅ゾーンからなる新市街地「春日フォレストシティ」が誕生し、18年7月には市民ミュージアム「大野城心のふるさと館」が開館するなど、両市ではさまざまな施設・機能の充実が続いている。

左:クローバープラザ/右:春日フォレストシティ

 こうした施設が次々と誕生する一方で、75年3月に九州自動車道・太宰府IC、89年3月にJR春日駅、90年4月に新幹線・博多南線のJR博多南駅、99年3月には福岡都市高速・2号太宰府線の開通にともない水城出入口ができるなど、交通インフラが充実して利便性はさらに向上。両市は住機能と商業施設の充実による住みよさに加え、交通利便性の高さでベッドタウンとしての魅力をさらに増しながら、現在に至っている。

春日市商工会 会長  吉岡  統三

 当商工会では、会員の皆さまの経営支援に特化したサービスを展開しています。2010年度から5年連続で、経営支援の柱を毎年1本ずつ掲げて会員ニーズの多様化に対応していく“多柱運営”の取り組みを進めており、これまでに「管理会計」や「事業承継」「創業支援」「伴走支援」などの柱を立ててきました。その柱の1つである「経営革新」では3年間で100件の承認を目指して達成したことで、14年に開催された全国商工会連合会の「21世紀商工会グランプリ」においてグランプリを受賞するなど、会員企業の経営支援を本分とする我々の取り組みが評価されたのだと考えています。また、19年には当商工会主催で「第1回 春日まちゼミ」というイベントを開催し、市民の皆さまに地元のお店を知ってもらうことで、地元の商店街支援につなげる事業なども行っています。

 春日市は住みよいまちとして評価されていますが、やはり市の元気さを示すバロメーターとは、子どもが元気で、商売人が元気ということだと考えています。さらに元気で住みよいまち・春日にしていくべく、当商工会でも行政と密接に連携し、地域経済の活性化を図りながら地域振興に寄与していきたいと思います。

(つづく)

【坂田 憲治】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

     

トップニュース

2021年05月05日 08:00

コロナ拡大後に「自宅で食事を食べる回数」が増えた人は35.5%~農水省の調査

 農林水産省がこのほど公表した2020年度「食育に関する意識調査」結果から、新型コロナウイルス感染症の拡大前と変化した点について、「自宅で食事を食べる回数」の増加を挙...

2021年05月05日 08:00

西鉄「パークサンリヤン大橋」耐震強度問題~仲盛昭二氏、弁護士懲戒請求を提出!(7)

 前回に続き、原告側弁護士からの質問に対する仲盛氏の回答を以下に紹介する...

2021年05月05日 07:00

【特別対談】ピエトロ新工場を起点に、賑わい&活力を古賀市全域へ――(前)

 『当社では現在、古賀市の食品加工団地内に3つの工場を構え、ここですべての製品の製造を行っています。一番新しい第三工場は昨年竣工したばかりなのでまだ大丈夫ですが、第一...

2021年05月05日 07:00

【熊本】城下町の面影残す中心市街地、九州第3位・熊本市の今昔――(4)

 1891年7月には、九州鉄道の高瀬(現・玉名駅)~春日(現・熊本駅)間が開通。このとき、植木駅、池田駅(現・上熊本駅)も同時に開業している。当初の計画では、中心地に...

2021年05月04日 08:00

九大と丸紅、医療・ヘルスケア分野などで協定締結

 九州大学と丸紅(株)は「医療・ヘルスケア」「新技術・新素材」などの分野で「連携・協力の推進に関する基本協定書」を締結した...

2021年05月04日 08:00

西鉄「パークサンリヤン大橋」耐震強度問題~仲盛昭二氏、弁護士懲戒請求を提出!(6)

 前回に続き、原告側弁護士からの質問に対する仲盛氏の回答を以下に紹介する...

2021年05月04日 07:00

「業界の安売り体質を変えたい」社員がリードする関家具経営の心得(後)

 『家で過ごす時間が増え、家具と向き合う時間も増えたのだと思います。家具の新調需要などを受け、売上は堅調に伸びています。大川本店で実施した「新春プレミアムベッドフェア...

2021年05月04日 07:00

【熊本】産官学で総力を挙げて「新しい熊本を創る」(後)

 『コロナ禍で市中心部の繁華街でも空き店舗が目立つようになり、老舗ホテルや老舗アパレル店も閉業するなど、熊本市内にはやや疲弊感や閉塞感が漂っています...

2021年05月03日 08:00

香椎テイクアウト専門店で大人気 「フルーツサンドmori」博多マルイに期間限定オープン

 福岡市東区香椎の飲食店のテイクアウト商品が集まる「香椎テイクアウトステーション」で人気のフルーツサンド「フルーツサンドmori」が博多マルイに初めて出店している。5...

2021年05月03日 07:00

「業界の安売り体質を変えたい」社員がリードする関家具経営の心得(前)

 『みやき町では「女子サッカーのまち宣言」を行うなど、幅広くまちづくりに取り組まれており、元気のある自治体という印象をもっていました。そうしたなかで、昨年秋ごろにみや...

pagetop