なぜ不動産はいつも「入居者募集中」なのか?
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のぼり旗や横断幕を提案している当社は、全国の不動産・建築関係のお客さま数百社とお取引をしています。不動産業界は非常に特殊です。今回は「業界の常識は非常識」という事例を1つお話ししますね。
不動産会社さまののぼり旗や看板は、なぜいつも「入居者募集中」なのでしょうか?「えっ?!何をいってんの?普通でしょ。それ以外何かあるの?」と思われた方、業界の常識に囚われています。
それではご説明しましょう。「入居者募集中」の何がおかしいのでしょうか。「募集する」の主語は誰でしょうか?「募集をする」のは「不動産会社」です。「私(達)」が「募集する」ので「Iメッセージ」と言います。語弊を怖れずにいえば「自分本位」とも取れます。
次に、主語を「入居者さま(あなた)」に変えてみましょう。
このように「入居者さま」が「お部屋に住めます」となります。「あなた」を主語にしているので「Youメッセージ」と言います。主語をあなたに変えた瞬間に、「お客さまが主役」になり、「お客さまを巻き込む」ことになります。
有名な例として、ブックオフがあります。この会社は、本のリサイクルで初めて「買います」から「お売りください」にキャッチコピーを変えました。「買います」の場合の主語はブックオフ(=Iメッセージ)なのに対し、「お売りください」の場合の主語はお客さま(=Youメッセージ)です。ブックオフではお客さま目線にすることで、売上が上がったそうです。
不動産の事例でいうと、「入居者募集」「ご入居受付」ではなく、先ほどのように「この部屋住みませんか?」「この物件住めます」というのぼりや看板・幕にしてみるのはいかがでしょうか?
単純にのぼり・看板・幕をつくって設置するだけでは、効果は出ません。「差別化」を行い、広告の費用対効果を上げてください。「業界の常識は非常識」。ちょっとしたことでイノベーションが起きますよ。
<プロフィール>
山本 啓一 (やまもと・けいいち)
1973年生まれ。大学に5年在学し中退。フリーターを1年経験後、福岡で2年ほど芸人生活を送る。漫才・コントを学び舞台や数回テレビに出るがまったく売れずに引退。27歳で初就職し、過酷な飛び込み営業を経験。努力の末、入社3年後には社内トップとなる売上高1億円を達成。2004年、31歳でエンドライン(株)を創業。わずか2年半で年商1億2,000万円の会社に成長させる。「エッジの効いたアナログ販促」と「成果が見えるメディアサービス」でリアル店舗をモリアゲる「モリアゲアドバイザー」として、福岡を中心として全国にサービス展開中。月刊誌 I・Bまちづくりに記事を書きませんか?
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