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2021年05月12日 13:00

【北九州】「コロナに負けない」翻る街頭バナーでまちを元気に

 コロナ禍で多くのイベントが中止となり、施設の使用も制限されるなか、人のつながりを守ろうと活動を続けるまちづくり団体がある。そのなかの1つ、北九州市八幡東区のJR八幡駅周辺を中心に地域活性化を目指す「KEYAKI TERRACE YAHATA」(ケヤキテラスヤハタ/井上龍子会長)は、西日本工業大(福岡県京都郡苅田町)の協力で制作した16種類の「街頭バナー(旗)」を駅前の国際通り沿いに掲げている。16日に予定していた「けやきマルシェ」は福岡県に3回目の緊急事態宣言が発令されたため延期されたが、皿倉山や世界遺産の官営八幡製鐵所旧本事務所など八幡の歴史と魅力を伝えるバナーが「コロナに負けない」という不屈の意思を象徴するように翻っている。

国際通りに翻る響ホールをモチーフにした街頭バナー
国際通りに翻る響ホールをモチーフにした街頭バナー

 ケヤキテラスヤハタは2012年、町内会や市内の大学、企業、行政関係者らでつくる産官学民連携組織「つながる絆!八幡 実行委員会」として発足。19年に現在の名称に改称した。約100団体で構成。駅前通りの植栽、清掃、イルミネーション事業、子育てをテーマにしたコンサート、高齢者の健康サポート事業など多彩な活動を続けている。

 街頭バナーは縦70㎝、横40㎝で、八幡駅から南へ延びる国際通りの両側約500mにわたり街灯1基に1点ずつ掲示されている。描かれているのは、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界文化遺産に登録された官営八幡製鐵所旧本事務所▽同製鉄所東田第一高炉跡モニュメント▽戦後復興の象徴の国際通り▽皿倉山からの眺望とケーブルカー▽17年12月に閉園したスペースワールド▽著名な音楽家のコンサートやコンクールが開かれる響ホール――など。

JR八幡駅前 街頭バナー 東田第一高炉跡モニュメント 皿倉山からの眺望とケーブルカー スペースワールド
街頭バナー
左から「東田第一高炉跡モニュメント」「皿倉山からの眺望とケーブルカー」「スペースワールド」
(ケヤキテラスヤハタ提供)

 井上会長が「コロナ禍でも八幡の活性化につながる活動を」と、西日本工業大の水野貴博教授に依頼。水野教授と研究室の学生4人が八幡の歴史と文化を考慮してモチーフを選定し、デザインソフトを使って描いた。3月に八幡東区役所で贈呈式があり、学生たちは「一目見て印象に残るよう意識した」「自分の作品がいろいろな人に見てもらえるのがうれしい」などと話していたという。バナーは今月末まで掲示予定としているが、常設に向けて行政機関との協議を進めている。デザインは西工大とケヤキテラスヤハタの共同管理とし、バナー以外での活用も検討する。

八幡東区役所であった街頭バナー贈呈式(左端が水野教授、右から2人目が井上会長=ケヤキテラスヤハタ提供)
八幡東区役所であった街頭バナー贈呈式(左端が水野教授、右から2人目が井上会長=ケヤキテラスヤハタ提供)

 一方、ケヤキテラスヤハタは今月16日、公募した12店舗による「けやきマルシェ」を国際通りで開催する予定で準備を進めていたが、緊急事態宣言で延期を決めた。マルシェは2回目で、1回目の昨年も5月開催予定が10月に延期された。今回もコロナ感染状況が落ち着くのを待って開催する方針だ。14店舗はハンドメイドのアクセサリーやヘアメイク、ぬいぐるみ、布小物などを販売。ほかにヨーヨーすくいやプレゼント企画などのお楽しみも予定している。

 井上会長は「イベント開催がすべてではない。無理をしない、過度な負担をかけないようにしながら、みんなの得意分野を寄せ合って活動を続けていく。コロナ禍のなかでも人のつながりを守っていけるように、小さなことを積み重ね、自分のまちを大切に思ってもらえるように活動していきたいと思います」と話している。

【山下 誠吾】

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