2022年06月30日( 木 )
by データ・マックス

中日(青島)地方発展協力モデル区の魅力と優位性【中国総領事】(2)

 中国駐福岡総領事館および青島市政府は、13日、「2021中国青島・日本九州経済協力セミナー」および「中日(青島)地方発展協力モデル区説明会」をオンラインで開催した。律桂軍・駐福岡総領事より、同モデル区が日系企業に提供する各種のプラットフォーム、優遇政策、省エネ環境保全産業、集積回路、新エネルギー新材料、生命健康などとくに協力を希望する領域についてまとめた資料を提供していただいたので、掲載して紹介する。

2.青島―日本の経済協力を深める

青島 イメージ 中国の歴史・文化都市であり、強大な経済力と世界有数の国際貿易港を有する青島市は、中国が質の高い発展、ハイレベルの対外開放を推進するなかで、その先頭に立っているといえる。2020年に人口は1,000万を超え、GDPは1兆2,400億元、日本円換算で21兆円を超え、2,000億ドルに近づいた。一方、青島のある山東省の総生産は1兆ドルを超えており、中程度の国の経済規模に相当する。

 今年上半期、青島市の経済成長は13.8%で、全国の12.7%を上回り、経済の諸指標はすでに19年の水準に達したか、あるいは超えた。青島経済は着実に伸び、全国をリードする好調さを呈している。

 中国東部沿岸の重要な港湾と国際貿易開港都市である青島は、対外開放がその最大の特徴と強みである。対日経済・貿易往来が日増しに頻繁になり、文化交流が絶えず深まり、各分野の協力の成果は大きいものである。たとえば、1979年青島市と下関市が友好都市関係を結んだ。山東省が外国と結んだ最初の友好都市である。さらに、2019年6月、青島市と宮崎市が経済協力パートナーシップを正式に締結し、両市の友好交流と経済貿易協力の新たな1ページをスタートさせた。

 青島と日本の経済貿易分野の協力は非常に緊密である。日本企業の対青島投資は規模が大きく、現在、日本企業の青島進出は1,000社あまりに上っている。21年6月末現在、日本の青島における投資プロジェクトは計2175件で、外資利用実績は60.8億ドルと、日本企業の山東での投資総額の半分以上を占めている。日本は青島市の第2の貿易相手でもある。20年、青島市と日本の貿易総額は544.8億元(9,400億円相当)で、山東省の対日貿易において3分の1以上を占めるようになった。

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 薛慶国・青島市副市長は中国青島・日本九州経済協力セミナーで、青島市と九州の協力について以下の4つの提案をした。

 第1に、先進的製造業の協力を強化することである。青島の製造業の基盤は強固であり、「14次五カ年計画」期間中(21~25年)に引き続き国内外の技術、資本、人材などの良質な資源の集積を加速させ、海洋経済、スマート家電、次世代情報技術、新エネルギー車、軌道交通装備という5つの全国一流の産業クラスターを形成させ、国際競争力を持つ新型工業産業システムを構築する。九州地区は日本の重要な工業基地、ハイテク産業基地であり、多くの先進的制造業企業と世界一流の産業発展の経験を有している。双方の企業が理解を深め、積極的にドッキングし、協力を強化し、発展をともに図ることを望んでおる。青島はビジネス環境を継続的に改善し、日本企業の投資と発展のために良好な環境と広大な空間をつくり出す。

 第2に、環境保護分野の協力を推進することである。中国はこれまで気候変動への対応を高度に重視し、新発展理念を断固として貫徹し、グリーン発展の道を歩み、また国際社会に向けて「炭素ピーク、炭素中和」を推進する厳粛な承諾を行ってきた。日本政府も昨年、地域脱炭素ロードマップの草案を公表し、「2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする」と表明した。気候変動への挑戦を前に、各国は力を合わせ、人類の運命をともにする。中日(青島)地方発展協力モデルは中日両国の省エネ・環境保護分野における唯一の国家レベルモデル区であり、省エネ・環境保護産業の発展を中心に、グリーン・低炭素、産業・都市の融合を特色とし、日系企業、日本籍の人材の生産・生活にとって心地よい環境を提供した。九州地域の企業とグリーン・低炭素分野での協力を深め、技術の応用とイノベーションを推進し、産業構造調整を強化し、クリーンエネルギーの発展に全力を尽くすことを期待している。

 第3に、貿易協力の拡大である。日本は青島の第2の輸出、第5の輸入パートナーである。昨年、青島―日本間の輸出入貿易総額は544億8,000億元で、前年同期と比べて3.4%増加した。内訳は、輸出額が412億2,700万元、輸入額が132億5,300万元。RCEP(地域的な包括的経済連携)協定が発効した後には、日本が中国に輸出する製品の関税ゼロの割合は8%から86%に大幅に引き上げられると見込まれている。青島市は自動車および部品、化粧品、消費財など日本が優位性をもっている分野で輸入の規模をさらに拡大し、電気機械、繊維などの分野での対日輸出を拡大することが見込まれている。現在、我々は中日韓の消費専用エリアを建設し、日本のビジネスモデル、消費モデル、良質商品を積極的に導入している。双方が貨物貿易の良好な発展の勢いを強化し、科学技術研究開発、金融保険などのサービス貿易の規模を絶えず拡大し、より緊密な貿易パートナーシップの構筑に努めることを期待している。

 第4に、物流協力の強化である。青島海陸一貫輸送ルートは東から西へとつながり、迅速で効率的で、日本の貨物が陸路で中央アジア、欧州へとつながるのに最適なルートである。青島は世界で6番目のスループットの港と4Fクラスの国際ハブ空港をもち、日本との間の海上高速道路の建設を加速し、ユーラシア班列の運行の効率を高め、全力でサービスの最も優れ、効率が最も高く、コストが最低の貿易物流サービスシステムを構筑する。今年1-8月、青島で運行された「斉魯号」ユーラシア班列358本のうち、167本が日韓の陸海急行列車であった。我々は双方が港、通関、港湾、物流などの面での実務的協力を引き続き深化させ、手を携えて海運と高速鉄道の一貫輸送を重点とする近代的フルコース物流システムを構築し、貿易と経済発展の質の向上、加速、効率化を促進することを期待している。

(つづく)

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