旧筑肥線を偲び現在を楽しむ、六本松~小笹エリアの隠れた散歩道
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2021年11月09日 06:00

旧筑肥線を偲び現在を楽しむ、六本松~小笹エリアの隠れた散歩道

旧筑肥線の名残

 今回、小笹在住の筆者おすすめの散歩コースを紹介してみたいと思う。六本松~小笹エリアにかけてのそのコースは、特別観光地というわけでもないので、一般的なガイドブックや観光案内ではまず目にすることはない。そのため、混み合っているわけでもなく、気軽に散歩やジョギングなどを楽しめる、いわば隠れた名所というわけである。

 さて皆さんは、今でこそ姪浜から糸島市内を横断して唐津までを結んでいる鉄道路線「筑肥線」が、かつては福岡市内も走っていたということを知っているだろうか。もし知っていて、さらには実際に見たことがあるという人がいれば、その方は少なくとも40代以上だろう。旧国鉄時代の筑肥線は、今のように姪浜以西だけでなく、博多駅から住吉や美野島、平尾、小笹、鳥飼などを通って姪浜までつながっており、当時は電車ではなく蒸気機関車も走っていた。1983(昭和58)年3月22日に博多~姪浜間が廃線となったが、同じ日に福岡市地下鉄の博多~姪浜間が開業し、姪浜以西の筑肥線と相互直通運転を開始している。筑肥線の博多~姪浜間の廃線は約40年前。福岡市の中心部を蒸気機関車が走る光景を覚えている人は、そう多くはないだろう。

 廃線から40年近くが経過した旧筑肥線。線路跡の一部区間は「筑肥新道」などの道路として再整備されているが、そこを通る人のほとんどは、そこがかつて鉄道線路だったことなど気付かないかもしれない。

 その一方で、現在もその名残を見ることのできる場所がいくつかある。たとえば、六本松付近にある「樋井川筑肥橋」。この橋の高欄と呼ばれる部分のデザインが、汽車の車輪になっている。ここが旧筑肥線だったことを今に伝えるものの1つだが、視角には入っても、知らなければ気にすることなく通り過ぎてしまいそうだ。(01)

樋井川筑肥橋

梅光園緑道

 旧筑肥線の名残が最もわかりやすい場所の1つが、六本松から小笹に続く970mの細長い公園「梅光園緑道」だ。ただ、その入口はマンションと店舗の間にあり、車で走っていると間違いなく見逃す。しかし、地元の人はほとんどが知っていて、生活道路と公園の両方の機能がある場所だといえる。(02、03)

梅光園緑道

梅光園緑道

 梅光園緑道に入ってすぐのアーチも、トンネルから汽車を連想させる筑肥線を思わせるものの1つなのかもしれない。(04)

梅光園緑道に入ってすぐのアーチ

 緑道を歩いていると、いくつかのエリアに分かれていることがわかる。北側に位置する「松の広場」にある松の植え込みには、線路の枕木が使われているようだ。(05)

松の広場

 公園中央には、公道と交差する部分がある。ここは旧国鉄時代の踏切だったところのようだ。ここには旧国鉄の「境界杭」がある。カタカナの「エ」のようなものは旧工部省のマークで、レールの断面図をモチーフにして考案されたものだという。ここが旧筑肥線だったことを知らせる物の1つだ。(06)

境界杭

 梅光園緑道の全長は970m。公園内の道は常にカーブしており、自転車などでスピードを出すことは難しいつくりになっている。また、道の両脇には木々が植えられ、ゆっくりしたいときの癒しスポットにもなっている。散歩を楽しむこともできるし、ウォーキング、ジョギングなどの運動にも適している。各所にストレッチ器具が設置されているのも、ポイントだ。(07)

公園内の道は常にカーブ

【外部ライター・奥野 晃一】

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