リッツ・カールトン開業でどう変わる?雑多さ魅力・若者のまち「福岡・大名」(中)
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さまざまな要素のカオスな魅力が混在
現在の大名エリアは、北を昭和通り、南を国体道路、東を天神西通り、西を大正通りに囲まれた南北約600m、東西約500m、広さ約31.2haのほぼ四角形のエリアで、エリア内を東西に横断する「新雁林町通り」を境に、南側が大名1丁目、北側が大名2丁目となっている。ただ、住居表示上は大名であっても、天神西通りに面したエリアは「西通り沿い」と呼ばれるし、その他の場所でも通りの名前に準拠して「昭和通り沿い」「明治通り沿い」「国体通り沿い」「大正通り沿い」などと呼ばれている。一般の人々がイメージするいわゆる「大名」とは、そうした通りからやや中に入り込んでいった、少し雑多な雰囲気の漂う路地裏エリアを指すことになるだろう。
なお余談だが、大名エリアの明治通りと国体通りに挟まれたエリアでは、ほぼすべての通りに名前が付けられている。これは、08年6月に行われた中央区の「まちめぐりナビプロジェクト」によるもの。地域住民らとのワークショップなどを交えて名づけられており、養巴町や雁林町、林毛町などの町名統合で失われてしまった町名が通りの名前として復活しているのは、地元からの愛着の表れだろう。
北側にあたる大名2丁目には、中央区役所や福岡市交通局などの公的施設が立地するほか、地下鉄・赤坂駅周辺には「福岡中央銀行本店」や「福岡県信用組合本店」をはじめ、銀行支店などの金融機関が集積。とくに明治通りと昭和通りに挟まれた一帯はオフィスビルが立ち並ぶオフィス街となっており、かつて裁判所があった関係からか、弁護士事務所なども数多く立地している。昭和通りと明治通りという2つの大通りに挟まれ、分譲マンションなどの高層ビルが多いのもこのエリアだ。
【坂田 憲治】
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