2022年05月28日( 土 )
by データ・マックス

ひとり親世帯過半が月収10万円以下

 NetIB-Newsでは、政治経済学者の植草一秀氏のブログ記事から一部を抜粋して紹介する。今回は金目当てで国会議員になっている者が多いと指摘した5月11日の記事を紹介する。

5月10日に東京都内で開かれた自民党参議院議員の政治資金パーティーでの衆議院議長細田博之氏発言が批判を集めている。

細田博之氏は

「議長になっても毎月もらう歳費は100万円しかないんですよ。

「しか」というと怒られるかもしれないけど。

上場会社の社長は1億円は必ずもらってるんですよ。」

「普通の衆院議員は手取りで70万、60万くらい」

「1人あたり月給で手取り100万未満の議員を多少増やしてもバチは当たらない。」

と述べた。

2つの重大な問題がある。

第一は細田博之氏の政治家としての資質。

第二は一票の格差是正のための選挙区割り変更への不当な介入。

国会は細田衆院議長の辞任を求めるべきだ。

身勝手な発言はヒラ議員になって行うべきだ。

衆議院の選挙区割りについては政府の衆院選挙区画定審議会が2022年6月25日までに「10増10減」の区割り変更案を岸田文雄首相に勧告することになっている。

ところが、この区割り案ではたとえば山口県の衆院定数が1削減され、安倍晋三氏と林芳正氏のいずれかが選挙区を失うことなどが想定されている。

この事情があり、細田博之氏が衆院議長という立場もわきまえず、勝手な発言を示してきた経緯がある。

昨年末の自民党選挙制度調査会には無所属であるにもかかわらず細田衆院議長が出席し、東京都で3増、新潟、愛媛、長崎で1減とする「3増3減」案を提起。

「地方を減らして都会を増やすだけが能じゃない」とも発言した。

「1票の格差」問題は、国政選挙のたびに各地の裁判所に「違憲訴訟」が提起され、それぞれが「違憲状態」などとする判決を示してきたことを背景に国会でも論議されてきた。

自民、公明両党は衆院選挙制度改革関連法案を2016年4月に国会に提出。

衆参両院は法律を成立させた。

細田氏はこの議員立法の提案者の1人だった。

この法改正で新たに導入されたのが、都道府県ごとの定数を人口に応じて増減させる「アダムズ方式」。

総務省が2021年6月25日に公表した2020年国勢調査速報値を「アダムズ方式」にあてはめた試算から「10増10減」案が提示された。

細田氏は自分が提案した選挙区割り法案によって導かれた定数是正案を否定している。

政府の衆院選挙区画定審議会は粛々と「10増10減」のための区割り変更案を岸田文雄首相に勧告すべきだ。

勧告を受ければ政府は勧告を反映した公職選挙法改正案を国会提出することになる。

細田氏が「議員歳費が月100万円しかなく、議員定数をバチが当たらない」などと発言した背景に衆院選挙区割り問題がある。

衆院議長が、国会が審議する議案について正当性を欠く提案をすることなど言語道断。

しかも、細田氏は10増10減を提示した法律の提案者なのだ。

国会を冒涜する行為と言って過言でない。

このような人物が国権の最高機関である国会の長であることは日本の悲劇でもある。

『日本経済の黒い霧
ウクライナ戦乱と資源価格インフレ
修羅場を迎える国際金融市場』
(ビジネス社、1,870円(消費税込み))
https://amzn.to/3tI34WK

に直近40年の日本経済史を記した。

日本経済は世界のなかで最悪の経済推移を示してきた。

日本の国民がどの程度の年収で暮らしているのかを細田氏は考えたことがあるのか。

日本政治全体の洗濯が必要だ。

 

※続きは5月11日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」「ひとり親世帯過半が月収10万円以下」で。


▼関連リンク
植草一秀の『知られざる真実』

関連記事