2024年05月03日( 金 )

苦肉の策、「福大高宮グラウンド」を狙うのか

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ
法人情報へ

 さすがの積水ハウスも福岡都心部のマンション用地の仕入れには苦戦している。

 もちろん「どこでも良い」というわけにはいかない。同社は、まず福岡市中央区のこども病院跡地を虎視眈々と狙っている。12月にはコンペの結果が出る。病院跡地であるから医療絡みのプランが必要となってくる。そこで目をつけたのが福岡大学病院である。

 福岡大学西新病院は業績が芳しくないため、打開策が望まれる。そこで、こども病院跡地のおよそ6,000坪の敷地のうち1,600坪を福大病院(西新病院代替え)建設プランとして提示し、残りの4,500坪前後を自社開発用地として活用する。この「セキスイプラン」が最も有利だと言われている。

 ここまでは大手デペロッパーであれば、どこも思い描くレベルである。ところがセキスイがやることはけた違いである。最近、業界では「福大高宮グラウンド(南区大楠)にまで触手を伸ばしている」と囁かれている。

 こども病院の不動産を得るには莫大な資金が必要となる。財務内容の悪い福大が「オール借金」すると、あまりにもリスクが高まる。だから「朔学長は高宮グラウンドを売却するのではないか」という観測気球が上がり始めた。この戦略こそが、セキスイの卓越している点である。

関連キーワード

関連記事