2024年06月26日( 水 )

大英産業・新社長インタビュー「地方創生を担う永続企業へ」(前)

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大英産業(株)
代表取締役社長 一ノ瀬 謙二  氏

社員1人ひとりが主役の組織へ

大英産業(株) ​​​​​​​代表取締役社長 一ノ瀬 謙二 氏
大英産業(株)
代表取締役社長 一ノ瀬 謙二 氏

    ──改めて代表取締役社長就任、おめでとうございます。まずは就任に際しての抱負などをお聞かせください。

 一ノ瀬 ありがとうございます。就任後の10月4日に、全社員に向けてお話しさせていただきました。「社員の皆さん1人ひとりが働きがいを感じられる会社に」という内容のものです。

 私が目指しているのは、社員の皆さんが前向きな気持ちで「今週も始まるぞ!」と月曜日を迎えられるような会社です。仕事へのやりがいが、お客さまに提供するサービス・商品の拡充、ひいては顧客満足度の向上、利益創出につながると思っています。そして、利益が出せるからこそ、社員の福利厚生の向上や新しい事業領域への挑戦など、安心して社員が働けると同時に、キャリアアップの実現が図りやすい職場環境を整備できると考えています。

 私が社員の働きがいにこだわるのは、今年逝去された稲盛和夫氏が塾長を務められた、盛和塾での学びによるところも大きいです。社員1人ひとりのやりがいと成長の総和が、企業の発展と成長につながる。だからこそ、社員の成長を促す働きがいを感じられる企業風土を築き、お客さまやお取引先様(以下、BP)、地域社会へと、利益が循環していく体制をつくり上げていければと考えています。

 ──不動産業界は人材の流動性が高く、定着が課題とされますが、御社はいかがでしょうか。

 一ノ瀬 社員の平均年齢は約34歳で、不動産業界の離職率が10%超(厚生労働省公表『令和3年雇用動向調査結果の概要』参照)といわれるなか、当社は7%程度にとどまっています。ただ、先ほどお話ししたように、私が重要視しているのは働きがいです。現在、社員の働きがいをABCで指標化し、定期的に測定しています。直近の測定値はBBBクラスまで上昇しており、Aクラスも視野に入っています。

 可視化することで気付きもありました。働きがいを高めるには、給与面の改善が一番のように思われがちですが、それだけではないということです。当社では8年ほど前に、歩合給の割合を引き下げました。営業マンは環境の変化に戸惑ったでしょうが、将来を考えたときに、デベロッパーという分譲事業に特化するのではなく、社員全員がさまざまな事業領域や業種に挑戦できる企業にしたほうが良いと考えたからです。事業領域の拡大により、社員のキャリアアップにも選択肢が生まれ、人“財”流出を抑制することにもつながればと考えています。

山口県・防府市駅北公有地活用事業イメージ
山口県・防府市駅北公有地活用事業イメージ

 ──昨年、新たに(株)大英エステート、(株)大英不動産販売の2社を設立されました。

 一ノ瀬 実はこのグループ会社設立も、社員からキャリアアップの相談を受けたことがきっかけになっています。たとえば大英エステートや大英不動産販売は、当社で営業マンとして10年のキャリアを積んだスペシャリストの社員(30代)が、「大英産業のなかで挑戦できないか」と、熱のこもったプレゼン資料を作成し、提案してくれた、いわば社員のほうからのチャレンジ提案だったんです。

 自分がやりたいと思える仕事ということもあり、初年度の業績は目標達成率200%と目を見張るものがありました。社員の挑戦を応援し、働きがいの後押しをすることが、成果につながった成功事例です。

 ──成功事例ができたことで、社員側からの提案は増えたのではないでしょうか。

 一ノ瀬 まだまだこれからだと思いますが、こういったやる気のある社員のほうからの挑戦や、新規事業へのチャレンジがたくさんできる機会や制度を、ドンドン生み出していきたいですね。

 私は、「サンタクロースの働き方」を仕事に臨む姿勢の手本としています。サンタクロースの仕事を、寒い冬に重い荷物をこっそりと運ぶ仕事と捉えると、モチベーションは上がりませんが、子どもたちに夢を与える仕事という本質を見出せれば変わります。社員が目的意識をもって自発的に仕事に取り組み、そこにやりがいを見出せている現状は、サンタクロースの働き方に通じるものがあり、非常に嬉しく思っています。上から「これだけやりなさい」と目標を与えられるトップダウン型組織から、自ら目標を設定し達成する、自律・自走型組織へと脱皮しようとしており、次世代を担う人財たちの活躍が今からとても楽しみです。

陣原駅前《医・商・住》複合施設完成イメージ
陣原駅前《医・商・住》複合施設完成イメージ

(つづく)

【代 源太朗】


<COMPANY INFORMATION>
代 表:一ノ瀬 謙二
所在地:北九州市八幡西区下上津役4-1-36
設 立:1968年11月
資本金:3億2,756万円
売上高:(22/9連結)339億9,942万円
URL:https://www.daieisangyo.co.jp


<プロフィール>
一ノ瀬 謙二
(いちのせ・けんじ)
1980年8月生まれ、佐賀県嬉野市出身。学卒後、2003年9月に大英産業(株)に入社。営業実績が評価され、不動産事業部長を経て、13年10月、常務取締役および管理本部長に就任。16年10月には不動産流通事業部長を、17年11月には(株)リビングサポートの取締役をそれぞれ兼任し、19年10月、マンション事業本部長に就任した。その後、21年10月、専務取締役への就任を経て、22年10月、代表取締役社長に就任。趣味はトライアスロン、読書。

(後)

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