2024年05月19日( 日 )

2022年福岡開発ニュース(後)

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 九州初上陸となった「ららぽーと福岡」や、コロナ禍でもオープンしたホテルなど、2022年も福岡では天神・博多エリアを中心に活発な開発が行われた。22年に着工・オープン、計画が本格始動した主な物件を、時系列でみていこう。

9月

沢井製薬・第二九州工場

 沢井製薬(株)は、第二九州工場(福岡県飯塚市)敷地内において、新たな固形剤棟の建設工事に着手した。総投資額は約405億円。今回の新棟建設の目的は、同社製品に対する需要増加への対応、今後のジェネリック医薬品のさらなる市場拡大に対応した生産能力の増強にある。

 建築物の概要はS造地上7階建、延床面積2万9,446m2。設計・施工を、大成建設(株)が担当し、23年12月の竣工、24年4月の初出荷開始を予定している。

(左)沢井製薬・第二九州工場イメージ(右)S.LOGi福岡空港イメージ
(左)沢井製薬・第二九州工場イメージ
(右)S.LOGi福岡空港イメージ

S.LOGi福岡空港

 清水建設(株)が投資開発事業の一環として、福岡空港近接の福岡市博多区の所有地で開発を進めてきた物流施設「S.LOGi福岡空港」が竣工した。同物流施設は、西日本鉄道(株)が一括賃借し、九州とアジアを結ぶ国際物流の中枢拠点「福岡ロジスティクスセンター」として22年9月1日から運営を開始している。

 建築物の概要は、RC造で梁(はり)がS造のハイブリッド構造の地上4階建。倉庫スペースは、1フロアあたり最大約2,500m2を確保。総事業費は約30億円。

10月

クロスライフ博多柳橋

 ホテル「クロスライフ博多柳橋」(全242室)がオープンした。運営を手がけるのは、国内で13の旅館・ホテルを展開するORIX HOTELS & RESORTS(運営会社:オリックス・ホテルマネジメント(株))。博多織をモチーフにした外観や、大川組子をモチーフにした天井造作、福岡の伝統的な焼き物「小石原焼」で制作した各階階数表示など、細部に至るまで福岡の地域性を取り込んだ、こだわりのデザインが採用されている。なお、「クロスライフ博多天神」(全286室)も同時オープンしている。

(左)クロスライフ博多柳橋(右)プリンススマートイン博多
(左)クロスライフ博多柳橋
(右)プリンススマートイン博多

プリンススマートイン博多

 ホテル「プリンススマートイン博多」(全190室)がオープンした。九州初進出となるスマートホテルで、キャッシュレスでの支払いに、アプリによるスマートキーの発行など、機能性と利便性の追求によって「泊る」に特化しており、スマホ1つで予約からチェックアウトまで可能。

 なお、1階には九州・福岡発のお米バーガー専門店として話題の「コメコメバーガー博多駅前店」が入っており、ホテルの宿泊客向けにモーニングメニューを提供している。

11月

KAHOTERRAS

 JAふくおか嘉穂の複合型ファーマーズマーケット「KAHOTERRAS(カホテラス)」がオープンした。農産物直売所「かほ兵衛の台所」では地産地消をテーマに、地元の農産物や特産品をそろえる。4万1,700m2の敷地内には、寿司海鮮和食処やますい、牛牛うどん、コロッケのころっ家など、15店舗以上が出店。400台分の駐車場も整備された。

(左)照葉はばたき小学校(案)(右)建設が進むカホテラス(22年5月撮影)
(左)照葉はばたき小学校(案)
(右)建設が進むカホテラス(22年5月撮影)

照葉はばたき小学校

 アイランドシティ(福岡市東区香椎照葉6丁目)で新設が計画されている「照葉はばたき小学校(案)」の関連工事が着工した。校舎の概要は、地上4階建の延床面積約11,200m2。教室数は26教室になる見通し。概算工事費は約28億円(税別)が見込まれる。
 同小学校新築にともなう設計は、梓設計・雅禧建築設計事務所JVが(建築設計委託料2,460万円(税別))、空調設備工事は、大橋エアシステム(株)が1億8,000万円(税別)で落札するなど、24年4月の開校に向け準備が進められている。

天神二丁目南ブロック駅前東西街区プロジェクト

 新天町商店街やパルコ、西鉄福岡駅ビルなどにまたがる約2.2haで一体的な再開発プロジェクトが進められようとしている。新天町商店街商業協同組合、(株)新天町商店街公社、(株)パルコ、西日本鉄道(株)、(株)三井住友銀行の5者によって設立された天神二丁目南ブロック駅前東西街区都市計画推進協議会が、福岡市に対して「天神二丁目南ブロック駅前東西街区プロジェクト」の計画概要書を提出し、受理された。老朽化が進む5つのビル・商店街(パルコ本館・三井住友銀行、パルコ新館、新天町ビル、西鉄福岡駅ビル、新天町商店街)を建て替える計画で、東街区と西街区の2つの街区で構成され、低層部には商店街・商業施設などが入る方針。プロジェクトの開業は30年度を目指している。

12月

新応研ビル新築工事

 都久志館跡地で「新応研ビル新築工事」が着工した。築40年以上が経過していた都久志館は、施設の維持・管理には大規模修繕工事が必要で、費用負担が重いことから、20年11月に閉館。その後、21年10月に(株)九州不動産管理センターに売却され、同月、ソフトウェア開発・販売などを手がける応研(株)に転売されていた。
 応研が計画しているのはオフィスビルで、建築物の概要はRC造地上9階建、延床面積5,496.07m2

(左)新応研ビル新築工事(右)010 BUILDING
(左)新応研ビル新築工事
(右)010 BUILDING

010 BUILDING

 (株)Zero-Ten(福岡市博多区、榎本二郎代表)は、食とエンターテインメントを融合したカルチャーを発信する複合施設「010 BUILDING(ゼロイチゼロ ビルディング)」をオープンした。地上3階建のビルでは、NYで最もクールなナイトスポットといわれる「THE BOX」のショーを鑑賞できるほか、有名シェフやバーテンダーが手がけるレストランとバーもオープン予定(23年1月)となっており、これまで福岡では味わうことができなかった、新たなナイトライフを提案する。

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 天神ビッグバンエリア内ではほかに、福岡中央郵便局およびイオンショッパーズ福岡の段階連鎖建替えプロジェクトが発表されたほか、23年春には旧大名小学校跡地で「福岡大名ガーデンシティ」が開業する。福岡市中心部では再開発が佳境を迎えることから、今後もまちづくりの動向を 注視していきたい。

(了)

【代 源太朗】

(中)

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