2024年05月06日( 月 )

電力カルテル問題、福岡県が九電を6カ月間指名停止

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 福岡県は7日、事業者向けの電力販売をめぐり、関西電力などとカルテルを結んだとして課徴金の納付を命じられていた九州電力に対し、同日から6カ月間(10月6日まで)、県が発注する競争入札指名停止の措置を講じると発表した。「福岡県物品購入等に係る物品業者の指名停止等措置要綱」に基づくもの。同社に対して県が指名停止の処分が下されるのは初めてという。

 経済産業省はこれに先立つ3日、関電、九電のほか中国電力、中部電力およびこれら4社の子会社を含めた9社に対して、補助金の交付停止および指名停止の措置を3日から講じると発表していた。九電の子会社の九電みらいエナジー(株)と九州電力送配電(株)も含まれる。

 関電、中部電力がそれぞれ本社を置く大阪府と愛知県も措置を発表した。大阪府は3日、関電と九電みらいエナジーに対して府が発注する事業への入札を9カ月、中部電力および中部電力ミライズ(株)を6カ月停止する措置を3日から講じると発表した。愛知県も4日、中部電力および中部電力ミライズに対して排除措置命令および課徴金納付命令を行うとともに、関電に対して違反事実の認定を行ったとしたうえで、中部電力および中部電力ミライズに14カ月、関電に7カ月の指名停止の措置を4日から講じると発表した。

 中国電力が本社を置く広島県は今のところ具体的な措置は発表していないものの、湯崎英彦知事が4日、中国電力に説明責任を求めたうえで、内容次第では指名停止などを検討する考えを示した。山口県の村岡嗣政知事も7日、同様の考えを示している。

【茅野 雅弘】

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