福岡・大川市長選 「大川の駅」反対の新人江藤氏、現職を破り初当選
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任期満了にともなう福岡県大川市長選が29日投開票され、新人で家具企画開発会社相談役・江藤義行氏(77)が、3選を目指した無所属現職の倉重良一氏(47)を破り、初当選した。投票率は60.80%(2020年は無投票、16年は59.94%)で、当日有権者数は2万6,848人。
今回の市長選は、市が27年度末の開業を目指している観光振興拠点「大川の駅」(仮称)の整備計画が主な争点で、市民の間でも賛否が分かれていた。
江藤氏は「大川の駅」について、「いったん白紙に戻してどうしてそのような経緯になったのか、市民の皆さんに明らかにして今後のことを考えたい」と見直しを行うことを明らかにした。大川市は大川の駅担当の副市長や担当部署を置いているが、江藤氏の市長就任により、今後、人事を含めた計画の見直しが行われることになる。ただ、市議会の多数は現職を支持しており、議会との関係が課題となるだろう。
倉重氏は前市長・鳩山二郎衆議院議員や大川市・三瀦郡選出の秋田章二県議(自民党)などの応援を受けたが、2回にわたり提出された「大川の駅」計画に反対する市民団体「大川市の将来を考える会」の署名を受け取らず、市民の間で批判が高まったことが、今回の結果に大きく影響したとみられる。
現市長の任期は10月22日までで、同23日午前、新市長・江藤氏が初登庁する。
【近藤将勝】
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