土木で培った技術力を基盤に建築まで担う、ゼネコン業を実現するプロたちが集結|環境施設
<COMPANY INFORMATION>
(株)環境施設
代 表:田中直継
所在地:福岡市西区小戸3-50-20(本社)
福岡県筑紫野市山家2060-7(本店)
福岡県筑紫野市大字天山597-2(本部事務所_ゼウス)
設 立:1987年10月
資本金:4,000万円
TEL:092-894-6168(本社)
092-926-6168(本店)
092-408-1880(本部事務所_ゼウス)
URL:https://www.k-shisetsu.co.jp
土木工事などの「建設工事」をはじめ、「環境保全事業」「道路メンテナンス事業」「リサイクル事業」など、さまざまな展開してきた(株)環境施設。2025年9月には業界待望の大型焼却炉が完成し、試運転にもこぎ着けた。そんな同社が目指すのは土木と建築を融合させたゼネコン的な組織。その実現を目指す各分野の専門家も広く集まってきている。
【目次】
- 業界待望の産廃処理施設 大型焼却炉がいよいよ稼働
北部九州では希少な産業廃棄物対応の大型焼却炉を稼働させ、発電や再資源化まで一体で担う環境インフラ拠点である。 - 土木に建築を加えて 100億円企業へ
土木と建築を融合したまちづくり構想を掲げ、造成から住宅建築まで一貫対応するゼネコン化で年商100億円を目指す。 - 総合力を発揮する スペシャリストが集結
土木・建築・環境分野のスペシャリストと若手が集い、大型焼却炉運営やまちづくりを担う人材採用を積極的に進めている。
業界待望の産廃処理施設
大型焼却炉がいよいよ稼働
(株)環境施設はSDGsという言葉が流行る前から「地域社会、自然との対話を大切にする」という考えのもと、さまざまな事業を推し進めてきた。土木工事などで出た廃棄物を循環資源として考え、廃棄物ゼロを目指した収集運搬処理事業や再生資材製造事業に積極的に取り組んできたが、そのキーステーションといえる施設が完成。2025年9月、いよいよ試運転を開始するまでになった。それが産業廃棄物対応の大型焼却炉「エコ・センチュリー21クリーンセンター」である。
大型焼却炉は1日90tの処理が可能で、焼却廃熱はボイラータービンでの発電に利用され、その電力が各種乾燥作業にも利用されるなど環境に配慮された仕様となっている。
この施設が完成するまで北部九州には産廃用の大型焼却炉がなかったため、福岡近辺の産廃業者にとってはまさに待望の施設となる。顧客としては福岡市および近辺、福岡県内、佐賀、熊本など近隣地域までを見込み、それだけの広いニーズにも対応できる施設であるという。
現在、焼却炉は試運転の段階で、26年初頭からは本格稼働を目指している。今後は焼却炉で排出される灰をガラス化し、材料として再資源化や、骨材を再生して生コンに使う技術の採用なども計画しており、それらの事業に必要な設備も敷地内に準備している。
土木に建築を加えて
100億円企業へ
環境施設は現代表の田中直継氏が1980年に個人創業したことに始まる。87年10月に法人化し、以降、土木工事や産廃関連の事業を幅広く手がけ、今や前述の大型焼却炉を所有するまでになり、地域を代表する社会インフラ企業へと成長した。同社では多様な部署が活動するとともに、関連会社である不動産会社も含めて幅広く事業を行っている。
そんな同社だが、意外と知られていない事業のなかに建築業がある。実はこれまでも県営や市営のアパートや九大伊都キャンパスのギャラリーなど公共事業としての建築物をはじめ、民間の賃貸アパートなどの建築を手がけてきた。今後は、その建築業をさらに強化し、事業の拡大を見据えている。
同社の建築事業は、単に住宅やマンションなどの建築物を建てて終わりというわけではない。もちろん単体でのニーズにも対応するのだが、同社が目標とするのは戸建100戸程度が並ぶまちづくりだ。ある程度の面積の土地を確保し、造成から住宅建築まで同社および関連会社のノウハウを注ぎ込み、ワンストップで1つの街をつくろうという計画だ。すでに福岡近郊のエリアで土地を確保している。
人材面ではコンクリートビルの建築技術者は従来から集めているが、木造住宅はまだ少ないため、木造住宅に長けた技術者・職人の確保に力を注いでいる。
このように事業計画、技術力、人材と計画は着々と進んでいるようで、同社が目指すまちづくりの実現はそう遠くは無さそうだ。従来、土木・産廃を主事業にして年商60億円であったが、建築を加えゼネコン化することで近い将来、100億円企業を目標としている。
総合力を発揮する
スペシャリストが集結
環境施設は土木に加え、建築分野の事業を強化し、軌道に乗せるために必要な人材の集約にそうそうと手を打っている。前述のように従来から建築に携わってきただけあって、社外には施工会社などの協力業者も充実。社内にも建築系が得意な社員が在籍しており、その多くが内装や店舗づくりの専門的なスキルをもっている。またベテランはもちろん、20代など次世代を担う若手も在籍しており、将来の事業強化という点でも心強い。
環境施設およびグループ各社では人材採用も積極的に行っている。たとえば、大型焼却炉の管理運営を行う関連会社エコ・センチュリー21(株)で採用活動を行ったところ、新卒・中途を合わせて多数の応募があり、20名以上の採用に成功した。
採用者に応募理由を尋ねると「新会社(=エコ・センチュリー21)の1期生として活躍できる」「真新しい工場で自分の経験を生かせる」など前向きな回答が多かったことが経営陣を喜ばせた。この良い流れを滞らせることなく建築分野での採用にも積極的に取り組んでいく考えだ。
取締役(営業担当)の田中龍太郎氏は、期待する人物像について「幅広くいろいろな経験をもつ人材が集まり、お互いが刺激し合える会社にしていきたい。どんなことでも挑戦できる環境なので、色に染まっていない人にきてもらえたら嬉しいですね」と話す。
九州北部では類を見ない大型焼却炉の本格稼働と、まちづくりをベースにした建築や土木関連の事業拡大など、環境施設グループの新たな展開を成功させるために、フレッシュな人材の企画力や行動力は欠かせないものとなっている。








