レッドキャベツとスーパー大栄にみる会社再建のあるべき姿とは?
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レッドキャベツとスーパー大栄。前者は2014年9月イオンの、後者は翌15年2月イズミの傘下に入ったが、両社の再建方法は大きく異なる。
レッドキャベツは段階的に不採算店の整理を進め、それによって生じた余剰人員はイオングループに引き取ってもらった。2月末で閉鎖する山口県6店の従業員はマックスバリュ西日本が受け入れる。イオングループ入り前に39店あった店舗は18店と半分以下に縮小する。会計基準をイオンに合わせたこともあって前期の売上高は199億円と14年7月期の316億円から大幅に減った(テナント売上高を除外)。
一方、スーパー大栄は不採算店閉鎖を短期間に断行、かつての収益源だった生鮮ディスカウントからも撤退した。仕入れもイズミ経由に切り替え、原価を削減。コゲツ産業など地元の取引先は切られた。店舗数は15年2月期の30店から前期は20店に縮小、330人いた正社員は現在150人を切っている。同社は希望退職募集などのリストラは行っていないとしているが、イズミのやり方についていけず、多くの社員が退職を選んだ。売上高は14年3月期の234億円から前2月期は169億5,000万円に縮小したが、当期純利益は6億2,000万円を計上するまでに急回復した。
段階的に改革を進めてきたレッドキャベツは収益改善が遅れ、前期は4億9,000万円の最終赤字だった。今期は山口県6店の撤退で営業損益は改善されるが、閉鎖による特別損失計上が最終損益を圧迫する。
スーパー大栄の再建が「うさぎ型」なら、レッドキャベツは「カメ型」といえるだろう。どちらが良いかは別にして、従業員の大半が辞めてはたして本当の経営再建といえるのかどうか、疑問は残る。
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