2024年03月29日( 金 )

【政界インサイダー情報】カジノ管理委員会委員長に元福岡高検検事長・北村道夫氏

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 政府は13日、IR事業者の審査を行うカジノ管理委員会の委員長に、元福岡高検検事長・北村氏を起用する人事案を国会で提示した。

 先月、閣議において来年早々の1月7日には同管理委員会を設立するという政令を決定しており、今国会でこの人事案の同意を得ることを目的としたものである。

 「安倍・トランプ密約」が具体的に着々と進捗している状況だが、このたびの「桜を見る会」騒動に各大臣辞任騒動など、「安倍一強政権」が瓦解してきている。

 森友、加計問題から始まった、種々の騒動だが、再三お伝えしているように、これは長期政権のおごり高ぶり、政治家と官僚による、忖度政治で必ず起こる現象で「人の世のありよう」であり、数々の歴史がこれを証明している。

 とりわけ、この関連でいえば、すでにお伝えしている、菅官房長官に林横浜市長絡みのラスベガス・サンズのアデルソン(トランプ大統領就任時の最大功労者)による横浜の山下埠頭へのIR誘致疑惑に反発している「ハマのドン」こと藤木企業の藤木会長問題が挙げられる。

 藤木氏は文芸春秋11月号において「トランプとアデルソンの為」になぜ俺たちの横浜でカジノをやらなければならないのか、として藤木氏本人も熟知する安倍政権内部の忖度政治を徹底的に批判している。

 二世代にわたって、自民党政権との深いつながりを持つ地元の有力で老獪な企業経営者を敵に回した愚かさが、安倍一強政権の末期状態を如実に現している。これまでの老練な自民党の政治家であれば、こんなお粗末な対応はしなかったに違いない。

 「桜を見る会」には筆者にも縁がある地元関係者が毎年多数参加しており、今さら来年は自粛すると言っても手遅れで、今後の展開次第では、命とりになりかねない。

 横浜IR誘致疑惑も同様で、すべてにおいて「頭隠して尻隠さず」状態である。この件も事態が進展すればするほど、真実が明らかになっていくことだろう。

 ちなみに、IR誘致の大阪、長崎、和歌山、北海道の計画は荒削りで、今頃になって各種の問題が噴出している。各首長のパフォーマンスによって各議会、行政関係者が「地元忖度政治」に関与しているこの国のお粗末な環境、俗にいう強い者には巻かれる「サラリーマンメンタリティ」では、いずれの候補地も誘致は難しいと言わざるを得ない。

「福岡の若人よ、もうこんな年寄りたちには任せず、君らの世代が福岡へのIR誘致を頑張れ!」

【青木 義彦】

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