• このエントリーをはてなブックマークに追加
2019年11月29日 09:53

スーパーマーケット 表の事情と裏の事情(16)~豊富な商品は、買い手を豊かな気持ちにする

 商品が豊富な売り場にはどんな結果が生まれるかを考えてみる。商品量が多いと比較選択の幅が拡がるだけでなく、買い手は豊かな気持ちになる。仕事疲れの夕方5時以降のお客はいろいろな総菜が選べることで豊かな気持ちになる。豊かさは楽しさにも通じる。

 たとえばお客が押し掛ける売り場を考えてほしい。モノのない時代は別にして今は商品のない売り場にお客は来ない。お客の多い売り場にはたくさんの商品がある。しかし、これがすべて売れれば何の問題もないのだが、たいていの場合、少なくない商品が売れ残る。

 そうなるとそこに「見切りと廃棄」という問題が起こる。だからそれを少なくしようと商品製造でリスク回避を図る。その結果がさみしい売り場だ。

 そこで逆転の発想をする。午後10時閉店の店なら、閉店3時間前をピークに考えた売り場づくりをすることだ。午後5時を過ぎると惣菜以外の売り場にはお客が少なくなる。

 実はこの時間帯こそ惣菜のチャンスだ。せっかくのチャンスをみすみす逃がす。やがて当てにならない売り場にお客は来なくなり、惣菜の利益拡大はますます遠いものになる。

 ではある日から夕方のピークを従来の2時間後にもっていくとどうなるだろう。当初は見切りが増える。お客の認知がないからだ。しかし、それを続けているとやがて売上と利益が大きく増える。

 夕方のピーク以降にボリュームたっぷりの商品を用意している店がないからだ。お客が買える売り場を維持し続ければ商圏が拡がり買上点数が増加する。これも「Make a difference」だ。

【筑前 太郎】

流通メルマガのご案内

 流通メルマガは沖縄を除く九州地区の食品スーパー、ドラッグストア、ディスカウントストアなどの小売業の情報を、土日祝日を除く毎日タイムリーに配信しています。現在、1カ月間に限り、無料で配信させていただきます。無料試読希望者は、下記のメールフォームからお申し込み下さい。
※「流通メルマガ」試読申し込みフォームはコチラ >>

【スーパーマーケット 表の事情と裏の事情】の記事一覧

スーパーマーケット 表の事情と裏の事情(15)~揚げ物ばかりの総菜売り場
スーパーマーケット 表の事情と裏の事情(14)~精肉の条件
スーパーマーケット 表の事情と裏の事情(13)~水産の大型チェーンは難しい
スーパーマーケット 表の事情と裏の事情(12)~生鮮の消化仕入れ
スーパーマーケット 表の事情と裏の事情(11)~時間の経過=商品価値の低下?
スーパーマーケット 表の事情と裏の事情(10)~異なる業態を、同質化させずに取り込むには
スーパーマーケット 表の事情と裏の事情(9)~同業態M&Aか異業態進出か
スーパーマーケット 表の事情と裏の事情(8)~ディスカウントの結果は?
スーパーマーケット 表の事情と裏の事情(7)~ディスカウントは顧客のデマンドを小さくする
スーパーマーケット 表の事情と裏の事情(6)~ディスカウントには勇気がいる
スーパーマーケット 表の事情と裏の事情(5)~見切り値下げの功罪
スーパーマーケット 表の事情と裏の事情(4)~24時間スーパーの実情
スーパーマーケットスーパーマーケット 表の事情と裏の事情(3)~24時間、売り場を切り替え続けられるか
スーパーマーケット 表の事情と裏の事情(2)~お客が求めるもの
スーパーマーケット 表の事情と裏の事情(1)~人口減、高齢化、少子化 縮小する市場規模

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

     

トップニュース

pagetop