2022年01月23日( 日 )
by データ・マックス

海洋資源大国・日本の新たな船出(前編)

 NetIB-Newsでは、「未来トレンド分析シリーズ」の連載でもお馴染みの国際政治経済学者の浜田和幸氏のメルマガ「浜田和幸の世界最新トレンドとビジネスチャンス」から、一部を抜粋して紹介する。今回は、2020年1月10日付の記事を紹介する。


 わが国は国土面積の大きさで言えば、世界第66位の38万km2に過ぎない。しかし、排他的経済水域という視点で見れば、日本の海域面積は国土の約12倍に当たる405万km2にも達する。これは世界第6位の「海洋大国」であることを意味している。「資源小国」と言われて久しいが、危機をチャンスに変える意味でも、ここらで視点や発想を大きく転換させる時ではないか。令和という新時代は「海洋資源大国」の新たな船出を待っている。

 わが国は現在、2011年の東日本大震災が引き起こした原発事故の影響もあり、深刻なエネルギー危機ともいえる厳しい状況にある。代替エネルギー源として石油、石炭、天然ガスなどの輸入を拡大させざるを得ないが、エネルギー価格の高騰は日本企業の国際競争力を弱めている。しかも、日本がエネルギーを依存する中東情勢は緊迫化する一方である。

 2020年年明け早々にはアメリカがイランの国民的英雄と目される革命防衛隊のスレイマニ司令官を空爆で殺害したため、報復を叫ぶイランとの間でいつ戦争が勃発してもおかしくない状況が発生。既にそうした事態を織り込んだ原油価格の高騰が見られる。安倍首相は新年初の年頭記者会見で、「アメリカとイランの和平に向けた仲介役を果たしたい」との希望を明らかにしたが、その実現は難しい。それやこれやで、日本政府はエネルギー政策を白紙から見直す必要に迫られている。

 一方、視野を世界に広げれば、地球環境問題の解決に向けての取り組みも避けては通れない情勢だ。要は、世界的なエネルギー問題や食糧問題等が人類共通の課題として我々の前途に大きく立ちはだかっているのである。「リング・オブ・ファイアー」と言われるように、世界各地で火山噴火や巨大な地震、津波など自然災害の嵐が吹き荒れている。途上国を中心に人口爆発は収まらず、食糧や水の奪い合いも日常化するようになった。

 こうした問題を創造的な観点から解決し、国際社会の安定化に貢献するためにも、海洋資源を最大限に活用することは、わが国にとって当然、目指すべき方向性と言えるだろう。わが国には、長い歴史を通じて養ってきた「海とともに生きる」知恵と高い技術力が備わっている。日本人独自の経験と未来を切り開く技術的なアイデアを組み合わせ、人類すべてに対し、「海からの贈り物」を提供することが持続的な経済社会発展の基本となるに違いない。

※続きは1月10日のメルマガ版「海洋資源大国・日本の新たな船出(前編)」で。


著者:浜田和幸
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