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2019年11月22日 14:48

日本の近未来を左右するアジアの新潮流:その源流はインドにあり!?(後編)

 NetIB-Newsでは、「未来トレンド分析シリーズ」の連載でもお馴染みの国際政治経済学者の浜田和幸氏のメルマガ「浜田和幸の世界最新トレンドとビジネスチャンス」から、一部を抜粋して紹介する。今回は、2019年11月22日付の記事を紹介する。


 これまでアメリカとインドは「マラバール海軍合同演習」を通じて、2国間での軍事協力を進めてきた。この枠組みに日本も正式に参加するようになった。今や毎年、3カ国で軍事訓練を展開中だ。インドは日本から最先端の水陸両用航空機SU-2など各種の防衛装備品を購入することを決めた。これも武器輸出3原則が撤廃された結果である。

 従来、インドはアメリカから防衛装備品を積極的に導入してきた。同様にアメリカ製のミサイル防衛システムやイージス艦、オスプレイなどの導入を図ってきた日本。その意味では、防衛面でのインドと日本の統合運用はスムーズに展開する可能性がある。外交の観点からすれば、プラス、マイナス両方あるが、見方によってはアメリカの戦略に上手く乗せられただけともいえよう。なぜなら得をするのはアメリカの軍需産業ともいえるからだ。

 となれば、日本は独自の外交に踏み出すべきである。そのカギを握るのはインドだ。「アジア太平洋の時代」とよく言うが、インドのモディ首相の主張は「インド太平洋」の時代。日本とインドが協力し、安全保障からエネルギー、鉄道、医療、税制まで幅広い分野での戦略的シナジー効果を狙ってのこと。インドとの間で「ビジョン2025」を結んだ日本。当然、中国による南シナ海における岩礁の埋め立て、軍事基地化を念頭においた対策という側面は否定できない。しかし、より大きな可能性を秘めての合意である。

 忘れてならないのはインドが大量の労働力を抱えていること。冒頭紹介したように、人口の大きさでは間もなく中国を抜く勢いだ。人手不足、労働力不足の日本の現状を把握し、積極的な人材派遣に力を入れているのがパール判事やチャンドラ・ボースを生んだインドである。日本企業は1200社がインドへ進出。2020年までに倍増させようとの動きが高まっている。中でもスズキ自動車は成功事例といえよう。インド製の自動車が今では日本に輸出されるようになったほどだ。

 更には、IT分野の牽引車として世界の製造拠点を目指すインド。中国にとって代わり、アジアからインド太平洋全域をカバーするハブを目指す。日本も新幹線に続き、原発技術の売り込みに拍車をかける。インドとの間で原子力協定を結び、日本から原発技術の移転が可能となる仕掛けだ。

 その観点から、インドが進める核実験を容認する日本。CTBTへの調印、加盟をインドに求めていた日本だが、インドが中国寄りになることを防ぐために敢えて条件を外し、日本から民生の原発技術がインドに移転できるようにしたところである。経済的利益を優先した形である。

※続きは11月22日のメルマガ版「日本の近未来を左右するアジアの新潮流:その源流はインドにあり!?(後編)」で。


著者:浜田和幸
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