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2019年12月06日 11:19

宇宙ビジネスを可能にする切り札:宇宙エレベーター(前編)

 NetIB-Newsでは、「未来トレンド分析シリーズ」の連載でもお馴染みの国際政治経済学者の浜田和幸氏のメルマガ「浜田和幸の世界最新トレンドとビジネスチャンス」から、一部を抜粋して紹介する。今回は、2019年12月6日付の記事を紹介する。


 このところ宇宙への関心が急速に高まっている。2020年の東京オリンピックの開会式では、人工流星群が東京の空を五色豊かに彩る予定だ。オリンピックの歴史上、初の試みである。「もはや花火の時代ではない」というわけだ。既に、岡山、広島での実験が進んでおり、トヨタ自動車が中心的な役割を演じている。同社幹部によれば、「自動車だけを製造していては食っていけない」。

 トヨタ自動車は東京五輪の開会式では空飛ぶ車で聖火台への点灯も準備しており、流星群の演出と組み合わせ、新たな宇宙ビジネスへの野心的な取り組みを次々に明らかにしている。結婚式や各種イベントを盛り上げるため、これからは花火の代わりに流星群を広めようという発想に違いない。軌道に乗れば、日本発の新宇宙ビジネスになる可能性を秘めている。

 実は、近年、宇宙ビジネスの範囲は想像を超えるスピードで拡大を続けている。観測衛星だけで、現在2,000億円の市場が形成されており、今後は毎年10%の成長が想定されているほどだ。何しろ、大型衛星に使用されているデジタルグローブの解析能力は31cmである。地上にあるものが31cmまで鮮明に識別できる。

 小型衛星コンステレーションの場合でも低軌道から地上にある3から5mの物体の解析が可能という。こうした衛星の力を活用し、GPS機能を高めることで、自動車メーカーは自動運転の領域を確実に拡大しようと目論んでいる。また、ドローンの性能も飛躍的に伸びると期待は高まる一方だ。

 通信や放送用の衛星も打ち上げが飛躍的に増加している。昨今話題の5G(次世代通信システム)用の通信衛星はアメリカと中国だけで既に5万機の打ち上げが計画中である。静止衛星や大容量の通信衛星はいうまでもなく、小型の衛星コンステレーションも2020年だけで1万機を超える打ち上げが予定されている。

 加えて、測位衛星もGPS(現在は第2世代)の利用が拡大するにつれ、欧州の「ガリレオ」、ロシアの「グロナス」、中国の「北斗」、日本の「準天頂」など、世界各国が打ち上げにしのぎを削っている。日本では「みちびき」が有名だが、2023年には7機体制で通信の安定と性能向上を目指す計画である。

 こうした宇宙ビジネスへ積極的に進出している企業はトヨタ自動車に限らない。衛星及び衛星データを活用しエンターテイメント業界を一新しようとしているALE(アストロ・ライブ・エンターテイメント)、無重力体験を売り物にするスペースバイオラボラトリーズ、赤潮や黒潮の観測を専門に、漁業支援サービスを得意とするウミトロンなど、多くの企業が多様なサービスを提供している。

※続きは12月6日のメルマガ版「宇宙ビジネスを可能にする切り札:宇宙エレベーター(前編)」で。


著者:浜田和幸
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