解体アタッチメントレンタル・修理 ニッチ事業で首都圏、アジアへ(前)
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油機エンジニアリング(株) 代表取締役社長 牧田 尚起 氏
1995年12月に創業し、福岡県太宰府市に本社を置き、建設機械アタッチメントのレンタルや修理・販売を行う油機エンジニアリング(株)。グループとして西日本・東日本エリアで10カ所の拠点をもつ。積極的な事業展開を進める同社の強みについて、代表取締役社長・牧田尚起氏に話を聞いた。
ニッチを攻めた新商品開発も
――御社は今年25周年を迎えられましたが、創業の経緯を教えてください。
牧田 当社は、福岡県大野城市の小さな貸工場で父(現会長・牧田隆氏)が創業しました。当初は主に建設機械の修理を手がけていましたが、その後は父の前職の経験を生かして、建機レンタル業も手がけるようになりました。当時、ほかでは取り扱っていないアタッチメントのレンタルに目を付けたことが功を奏し、少しずつ需要が増えていきました。
当社で取り扱うアタッチメントは解体工事に用いられるものが多いのですが、建物の解体工事ではコンクリートなどの固い物を壊すため、使用するたびに先端の摩耗や、油漏れなどのトラブルは避けられません。頻繁に発生する修理やメンテナンスに対応するには、小さな工場では手狭になり、2003年4月に太宰府市北谷の土地に工場を建設するとともに本社を移転しました。当時の売上から考えると、大きな投資だったと思います。
建設機械のなかでもアタッチメントは取り扱いが難しくニッチな商品ですが、その分野にこだわってきたことが、今となっては当社の強みになっています。また、全国的に有名な太宰府市に本社があることも、会社の認知度アップにつながっていて、当時の投資が生きていることを実感しています。
――解体工事における最近のトレンドや、求められる商品の変化などはありますか。
牧田 天神ビッグバンなどによって、市街地における大規模物件の解体工事も増えています。現場の周囲にはオフィスや商業施設が密集していることから、騒音や振動が大きな課題となります。消音・防振に優れた商品や、資源リサイクルを目的とした商品の需要が増えているようです。
当社オリジナルの「パワーコアラー(※)」も、音や振動に配慮した商品です。建機は良くも悪くもあまり変化がありません。当社ではレンタルや修理でお客様対応をするなかで培ってきたノウハウを基に、こだわりのオリジナル商品の開発も行っています。こうした当社ならではの商品が、建機業界に風穴を空けられればいいですね。※パワーコアラー
岩盤やコンクリートの破砕において、コア抜き機を装着したバックホウ用アタッチメントによる削孔後に専用油圧ジャッキを挿入して破砕する。国土交通省NETIS(新技術情報提供システム)に登録。^(つづく)
【松本 悠子】
<COMPANY INFORMATION>
油機エンジニアリング(株)
代 表:牧田 尚起
所在地:福岡県太宰府市大字北谷1096-8
設 立:1995年12月
資本金: 3,500万円
TEL:092-920-5501
URL:http://www.yukieng.co.jp
<PROFILE>
牧田 尚起 (まきた・なおき)
1980年9月、福岡県春日市出身。鹿児島大学農学部卒。2003年4月、油機エンジニアリング(株)入社。福岡営業所で現場経験を積み、09年鹿児島営業所所長、11年本社経理課長、13年常務取締役を経て、14年取締役社長に就任、5年間の社長業務を経験し、19年8月代表取締役に就任した。関連記事
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