2024年04月27日( 土 )

新本社ビル建設ではずみ 一致団結した経営体制を敷く

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日建建設(株)

いかなる局面でもベストを尽くす

 日建建設(株)は、2020年3月で設立70年を迎えた。同社は、1946年10月に金子恒喜氏が個人で建設業を創業したことに始まり、50年3月に株式改組された。

 2代目金子博樹氏から2002年1月に、現代表取締役・金子幸生氏が3代目を継承して今日に至る。創業から数えて74年の社歴を有する同社は、一貫して総合建設業企業にこだわり続け、福岡のまちづくりに貢献し続けている。

新社屋(完成予想パース)
新社屋(完成予想パース)

 金子(幸生)代表が就任してからの18年を含めて、同社は経営において幾度となく苦しい局面に立たされた時代もあったが、たとえ苦境下でも奇をてらうことなく、誠実に事業に取り組み、成果を出し続けてきた。好不況にかかわらず、時流に沿った事業構築を行い、常にベストを尽くし成果が出せるのは、金子現代表がどんな局面でも自ら先頭に立っているからだ。

 金子代表は30代で同社事業を承継し、「覚悟」を決めて経営者となった。覚悟とは、先人が培った同社の技術とノウハウを受け継ぎ、より進化させた企業として永続させていく決意だ。どのような苦境下であっても、現況を受け入れながら最善を尽くす姿勢は、同社社員および協力専門工事会社・仕入先・金融機関などの取引関係者すべての人々の信頼の基盤となっている。金子代表の後ろ姿を見ることで、同社社員一同は誠実で勤勉であることの強みを実感し、取引関係各位は常に同社へ最大級の協力体制を敷くのだ。

適正な受注体制と高い品質

 同社は、70余年にわたり官民ともに数多くの施工実績を有する。公営住宅および教育施設などの公共建築物のみならず、分譲マンション、賃貸マンション、医療・福祉施設、商業施設、戸建住宅(主に子会社の(株)三京にて)など幅広いジャンルにおける建築物を手がけたのは、同社への信頼の証だろう。

 近年は、常時5〜6件の施工現場を進行させる体制が維持されている。「常に5、6件の現場を進行させています。しかし、営業を増強させて受注して、現場が8件・10件となると施工の品質が低下するでしょう。納期とともに高い品質を遵守することは、建設業の生命線です。つまり適正な受注体制を構築しながら、我が社の身の丈に合った施工体制を敷くことが肝要なのです」(金子幸生代表)。同社の長年培った実績による顧客からの高い信頼は、適正適時な受注を実践していることが原点にある。

少数精鋭で一体感を醸成

 同社は社員数24名の、少数精鋭を旨とする。次世代を担う新卒人材を毎期一定数受け入れ、ベテラン社員を先頭に、長年培った高い技術とノウハウを中堅、そして次世代に引き継いでいく。少数精鋭であることから、20〜30代前半の若手でも相応の仕事が任される。「我が社は、地元の同業他社よりも仕事量が多く、その分、一人前に成長するスピードも早いのです」と金子代表が語る通り、社員1人あたりの負荷は大きい。

 「若手社員については、本社の総務部や現場の先輩社員が厚くフォローします。彼らのフォローのおかげで、若手社員は困難に直面しても前向きに取り組めるのです。さらにベテラン社員も、少数精鋭の体制を正しく理解して経験したことを惜しみなく伝授しています。今後はより働きやすい職場風土を実現できるよう、一丸となって事業を進めていきます」(金子代表)。

 どこよりも早く、建設のプロとして成長できる環境が同社にはある。建築士・施工管理技士などの資格取得や教育へのサポートも、貸付制度を含めて同社が支援する。まさに仕事のやりがい・働きがいにより、一体感が醸成された同社の企業風土だ。

80年、そしてさらに先を

 現在同社は本社ビル建替工事中のため、博多駅近くの自社所有ビル(博多駅東1-10-8)に、仮移転中だ。築後46年を経過した向陽ビル(本社ビル)の老朽化にともない、19年6月に新本社ビル工事が着工された。新本社ビルは地上11階。1階にテナントが入居し、同社の本社機能は2階と3階部分に入る。3階の一部と4階以上は賃貸マンション48戸。竣工は21年6月、同年7月に移転する。同社設立70周年事業の一環である。「当時、社内からは『なぜ、施工現場が詰まっている時期にやるのか』という声が挙がりました。自社ビルの建設は売上になりませんが、お客さまからたくさん仕事をいただいているなかで実行することに意義があります。厳しい状況になるのは当然ですが、厳しいなか社員同士が支え合うことで、一大プロジェクトを成し遂げていく空気が醸成され、より強い一体感が出るのです」(金子代表)。

 近隣への影響、敷地が扇型で隣接地との高低差があるなど、さまざまな難局を乗り越えて建設が進む新本社ビル。六本松地区における新たなシンボルとして、地域活性化の一助となる役割も期待されている。

 「新型コロナウイルスの感染拡大により社会が沈滞している状況で、今後の受注動向は未知数です。当社だけでなく、どの企業も同様ですが、建設業が絶えることはありません。とくに福岡都市圏と市内周辺においては、相応の建設需要が継続するでしょう。一方で受注案件の数自体は、減少することを念頭に置く必要があります。また、競合が激化することも予想されます。いかなる時勢となっても、当社は社員と専門工事会社の皆さんをはじめとするお取引先関係の方々と一丸となって、建設業を通じ明るいまちづくりに貢献するため、最善を尽してまいります」(金子代表)。

 同社は新たな拠点から、設立80年、そしてさらに永続する企業へ進化発展する。


<COMPANY INFORMATION>
代 表:金子 幸生
所在地:福岡市中央区六本松3-16-33
設 立:1950年3月
資本金:5,000万円
TEL:092-433-0151
URL:http://www.nikken-co.jp


<プロフィール>
金子 幸生
(かねこ ゆきお)
1968年4月16日、福岡市生まれ。西南学院大学法学部卒。福岡地所(株)を経て95年5月、日建建設(株)入社。2002年1月、代表取締役に就任。

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