アレルギー表示制度の役割、「卵」は妥当と評価~食品安全委員会
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内閣府の食品安全委員会は20日、加工食品のアレルギー表示制度で「卵」の表示を義務づけていることよって、鶏卵アレルギーの患者がアレルギー症状の誘発を防止できているとする評価結果(案)を取りまとめた。本日から5月20日までの期間、評価結果についてパブリックコメントを募集。その結果を踏まえて正式に決定する。
アレルギー表示制度は、加工食品にアレルゲンの表示を義務づける7品目と、表示を推奨する21品目を定めている。食品安全委員会は、患者数が多く、科学的データが豊富と考えられる表示義務品目の「卵」に着目。食品安全委員会の事務局によると、「表示制度の制度設計が適切かどうか、制度の機能が発揮されているかどうかを科学的に検証した」と説明している。
評価の際に入手できた科学的データのほとんどは、「鶏卵」に関するものだった。医師から鶏卵を食べないように指導されている患者の場合、商品パッケージに「卵」の表示が欠落していたケースを除き、アレルギー症状を発症した事例は確認できなかったという。
また、スクリーニング検査の表示の目安濃度(食品1gあたりの卵由来タンパク質含有量が10μg)を下回る場合で、アレルギー症状が発症した明確な事例も見当らなかったと報告している。
評価の結果、アレルギー表示制度により、ほとんどの鶏卵アレルギー患者では、加工食品の利用時にアレルギー症状が誘発されないとの見解をまとめた。アレルギー表示制度の「卵」については「概ね妥当」と判断している。
【木村 祐作】
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