2024年05月09日( 木 )

故郷を捨てる

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ

 大久保勉久留米市市長、山内康一前衆議院議員(福岡3区)がそれぞれ2回目の故郷を出る、いや見捨てる決断をした。2人とも大学進出のため、18歳で出身地の久留米市、筑紫野市を離れた。それぞれ京都大学、国際基督教大学(ICU)に進学した。

 大久保氏は1961年3月生まれ、60歳。卒後、金融機関へ就職し、アメリカにも長く生活基盤を築いた。突然、参議院福岡選挙区に転進、さらに郷土のために久留米市長を1期務めた(任期は来年1月まで)が、圧勝が予想される2期目については立候補を辞退した。関係者の証言によると、「故郷・久留米市に愛想をつかした」という。40年前に故郷から離れた際と何ら変化のないことに嫌気をさしたようだ。

 山内氏は73年8月生まれ、48歳。卒後、関東地区で政治活動に縁ができた。たまたま運よく代議士になれたといわれている。4年前の衆議院選挙では福岡3区で、立憲民主党から立候補した。3区ではぼろ負けであったが、九州比例区で拾われた。今回は惨敗。家族は東京で暮らしているから実質、生活拠点は東京である。帰りたい気持ちがよく理解できる。次の選挙で福岡3区から立つ可能性は薄いとみられる。

 大久保氏は広範囲なエリアで実績を重ねてきたため、東京にとどまらずアメリカに移住する可能性もあるかもしれない。

関連キーワード

関連記事