2024年04月24日( 水 )

団地マニア必見! 建替え前に見ておくべき小笹団地

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進化する外観がたまらない

 団地はずっと福岡県住宅供給公社がメンテナンスをしてきた。定期的に大規模修繕を行ったり、古くなった設備を改修していったため、ガラガラと開け閉めのたびに雷のような音がしていた窓も、最新のサッシに替わっていたりする。そのため、団地の各棟で見た目が異なることがあり、それがまた見ていて楽しくなる要素の1つだろう。

 また、団地は人が住み続けているので、給排水管を取り替える際も外部配管にすることがある。本来の建物の外観にパイプが追加され「改造された感」がたまらない。壁も定期的に塗り替えられるが、カラーリングは時代にマッチしたものとなっている。

新旧のコントラストが珍しい

 今回の取り壊しの後は、最新の建物が建設される。福岡県住宅供給公社によれば、3期に分けてエリアごとに建替えが行わるようだ。そのため、期間限定で新旧のコントラストが見られるのも、ほかにはあまりない見どころだろう。写真に収めることで、時代の移り変わりを表現できる1枚となるに違いない。

小笹団地

周辺施設も団地の魅力の1つ

 団地があるということは、当然そこに多くの人が住んでいるということ。そしてそこには、生活に必要なものが集まってくるのである。約40年前は筑肥線が福岡市内をまだ走っていて、小笹団地の南側には「小笹駅」が存在していた。

 かつての「小笹駅前」バス停は、現在は「小笹」と名前を変えた。筑肥線が通っていた当時は、小笹といえば小笹団地だったため、小笹団地の南側にあるバス停は「小笹南口」である。そして、上記の「小笹」よりも位置的に北側に存在しているにも関わらず、「小笹南口」という名称になってしまっていて、当時のことを知らない方にとってはちょっとしたミステリーとなっている。

小笹南口

 小笹商店街も、小笹団地があったから栄えてきたところだといえる。店の入れ替わりはあれども現在も小笹商店街は元気で、人・車通りともに多い。昔ながらの和菓子屋もあれば、最近話題の高級食パンのお店もある。

 小笹団地北側にある「福岡市動植物園」の存在も大きい。近年の動物園の流行といえば「行動展示」だ。寝ている動物を眺めるだけの動物園から、実際の生息地ではどのような動きをしているかが見られたり、エサを食べる様子が見られるようになっていたりと子どもから大人まで楽しめる場所に変わっている。

【外部ライター・奥野 晃一】

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