2024年04月19日( 金 )

【九州鉄筋工事業団体連合会】顧客のためにも労務環境改善へ

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九州鉄筋工事業団体連合会
会長 宮村博良 氏
(福岡県鉄筋事業協同組合 理事長)

間近に迫る2025年問題への対応

九州鉄筋工事業団体連合会 会長 宮村博良 氏
九州鉄筋工事業団体連合会
会長 宮村博良 氏

    ──建設業界は間もなく職人の高齢化、リタイアが集中する「2025年問題」に直面します。この影響についてどう考えられますか。

 宮村 非常に危機感をもっています。すでに人材不足は深刻です。従業員の高齢化に加えて、若年層の入職者数は低調で、技術承継が進んでいません。建設業界は「3K(きつい・汚い・危険)」のイメージが根強く、今なお払しょくできていないと思います。職人の仕事そのものには大きな魅力がありますが、炎天下で直射日光を浴びる季節や寒さが厳しい季節に、屋根のない状態で暑さや寒さに耐えつつ、重量のある鉄筋を運ぶなど、現場環境は厳しいものです。

 こうした現状に追い打ちをかけるのが「2025年問題」です。25年には、団塊の世代約800万人が75歳以上の後期高齢者となり、国民の4人に1人が後期高齢者という超高齢化社会に突入します。総務省公表データ(労働力調査)では、労働者総数6,860万人に対し30歳未満は1,158万人で16.9%、60歳以上は1,473万人で21.5%となっています。九州地区では、労働者総数667万人に対し30歳未満は102万人で15.3%、60歳以上は164万人で24.6%となっており、九州地区労働者の高齢化が進んでいるのがわかります。

 ──深刻さを増す人手不足ですが、現在どのような対応をされているか、お聞かせください。

 宮村 外国人労働者の雇用は大きな効果を生んでいます。当社((株)宮村鉄筋工業)では20年前から外国人労働者を受け入れています。母国の送り出し機関を通じて技能実習生の在留資格で日本へ入国してもらい、たとえば当社では現在19人を雇用しています。19人のうち10人は、技能実習期間の3年が経過し、特定技能の在留資格に変更するための試験を受けて特定技能1号に合格しました。職場ではトラブルもなく、仕事熱心でしっかり働いているので大変助かっています。しかし、外国人だからといって賃金を抑えて雇用するケースもあると聞きます。ヨーロッパなどでは日本より賃金が高く、今後日本を希望する外国人労働者が減ってしまう恐れがあります。当社では、雇用条件も日本人とまったく変わりませんので、収入も安定しています。

 ──女性社員の雇用について、お聞かせください。

 宮村 個人的にはぜひ女性にも建設業界で働いてもらいたいと思っていますが、お子さんを抱えていらっしゃる方には、やはり難しいのではないかと思います。なぜなら、現場が遠方の場合は移動だけで1時間以上かかるケースもあります。仕事開始が朝8時からとすると、それまでには到着しておかなければなりません。そうすると自宅を出るのが朝6時ごろになるでしょう。ただ、工場勤務であればそれも可能なので、当社の工場では女性社員に働いてもらっています。

【内山 義之】


<プロフィール>
宮村 博良
(みやむら・ひろよし)
熊本県生まれ。19歳で鉄筋工業界に入職し、84年6月、鉄筋工事の請負施工を目的に創業。87年2月、(有)宮村鉄筋工業(現・(株)宮村鉄筋工業)を設立。2019年12月に九州鉄筋工事業団体連合会会長に就任。現在2期目を務める。

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