歴史が息づく商都のオリジン「博多部」(前)
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2つの再開発PJの陰で、息を潜める「博多旧市街PJ」
福岡の都心部である天神や博多で、「天神ビッグバン」および「博多コネクティッド」という2つの再開発プロジェクトによって、大規模な再開発事例が相次いでいる。
8月5日には、博多コネクティッドの規制緩和第1号として、博多エリア最大級のオフィスビル「博多イーストテラス」が竣工した。同ビルは「博多スターレーン」跡地において、NTT都市開発(株)と大成建設(株)の2社による共同事業として開発が進められていた、RC造地上10階・塔屋1階のオフィスビル。エリア最大級のオフィスフロアや、多様化する働き方に対応するサポート機能を備えたワークスペースのほか、緑があふれ、賑わいや日常的な憩いの場として機能する広場空間を有し、博多駅筑紫口エリアの新たなビジネス・賑わいの拠点になることが期待されている。
また8月末には、三菱地所(株)が「イムズ」跡地の複合ビル開発プロジェクトの概要を発表。高さ約91m、地上20階・地下4階建ての同ビルは、建物外装に九州産材のCLTパネルと植栽を有機的に配置し、都市と自然の調和を目指すというシンボリックかつランドマーク性の高いデザインにより、一躍注目を集めた。2023年7月着工、26年3月竣工を予定している。
これらのほかにも、旧大名小学校跡地で九州初進出のラグジュアリーホテル「ザ・リッツ・カールトン福岡」を擁する複合施設「福岡大名ガーデンシティ」の開発が12月開業予定で進むほか、「福ビル街区建替プロジェクト」や「(仮称)住友生命福岡ビル・西通りビジネスセンター建替計画」「(仮称)天神一丁目北14番街区ビル」「福岡東総合庁舎敷地有効活用事業」「博多駅空中都市プロジェクト」など、天神と博多の両エリアでは旺盛な再開発プロジェクトが進んでいる。
その一方で、それほど目立った動きが見られず、陰に隠れて息を潜めるかのように細々と進んでいる市のプロジェクトがある。それが、17年12月にスタートした「博多旧市街プロジェクト」だ。
【坂田 憲治】
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