2024年10月09日( 水 )

福岡の銘品をギフトカードで届ける

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 福岡のお土産に特化したソーシャルギフト事業を展開する(株)エフガレージ(福岡市中央区)。代表取締役・中村成寿氏は名刺管理サービス大手のSansan(株)(東証プライム)の古参メンバーであったが、法人向けギフト事業を手がけたいとの想いから昨年独立した。

エフガレージカード
エフガレージカード

    商品別にソーシャルギフトのカードを作成し、受け取った人はカードに記載されたQRコードを読み取り、住所を入力すると自宅などでギフトを受け取ることができるという仕組みだ(住所入力画面へのURLを直接送ることもできる)。

 ギフトを配送する際に、相手に住所という個人情報を聞かないといけないことに違和感を抱いていたことが、事業を始めたきっかけだという。また、博多地区のあるビジネスホテルの支配人から、お土産で受け取ったと思われる銘菓などの忘れ物が客室で相当数見られるという話を聞き、荷物がかさばるという理由で宿泊客が故意に置いていったのではないかと考え、受け取る側にとっては手元に直接届く方がありがたいケースもあると考えた。

 カードであれば、贈る側はサプライズ感を保つことができ、受け取る側にとっては自宅等まで送ってもらえるので、出張などの際の手荷物を減らすことができる。また、あえてカードという手に取ることができる形にすることによって、ギフトを贈りたい相手にカードを渡すという手触り感を残しているという。

 ギフトの選定基準は、福岡県の商品であり、また、博多駅や福岡空港では購入できないことだ。商品は必ずしも全国区の知名度をもつものではなく、大量生産されていないものもあるが、福岡の良いものを提供したいとの想いから品ぞろえを拡充しているところだ。また、「私はこれを貴方にあげたい」という気持ちを相手に届けることがギフトの本質であるとして、カタログギフトという手法も採用していない。

 中村氏は福岡県の法人間の贈答品市場について、月に2万個程度の需要があると試算しており、シェア10%、2,000個を目指しているという。今後について、ギフトの贈り方・受け取り方はカードを通した形式が普及していくと考えており、店頭で同社のギフトカードを販売する飲食店や菓子店を増やしていく方針。それら地域の飲食店にとっても販路を拡大できるという点で貢献できると意気込みを語る。

▶エフガレージ:https://fgarage.jp

【茅野雅弘】

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