日本の霊気治療に注目する欧米の医療専門家

 NetIB-Newsでは、「未来トレンド分析シリーズ」の連載でもお馴染みの国際政治経済学者の浜田和幸氏のメルマガ「浜田和幸の世界最新トレンドとビジネスチャンス」の記事を紹介する。
 今回は、5月9日付の記事を紹介する。

電波塔 イメージ    世界保健機関(WHO)が支援する医療専門家のグループが4月25日、「国際医療環境」と題する専門誌に衝撃的な研究論文を発表しました。それによれば、携帯電話が発する電磁波が動物実験の結果、脳内に悪性腫瘍や心臓内に異常を引き起こしているというのです。そのため、携帯電話に関する電磁波制限をより厳格に規制しなければ、人間の場合でも長期間使用していれば、深刻な健康被害をもたらすことが懸念されています。

 世界では50億人以上が日常的に携帯電話を使用しているわけで、特に子供の脳にとっては取り返しのつかないリスクが生じるとの指摘です。「全米毒物学研究プログラム(NPT)」の実験結果においても、対象になったラットに携帯電話から発する少量の電磁波を照射した結果、副腎に腫瘍が確認されたことが報告されています。

 こうした研究や調査が繰り返し行われていますが、電波通信業務を監督する立場の「連邦通信委員会(FCC)」ではこれまで何ら具体的な規制の見直しや対策を講じていません。そのため、カリフォルニア大学バークレー校の公共衛生学のモスコウィッツ教授は「このままでは全世界規模でがんの患者が急増する」と警告を発しています。

 「子供の健康を守る会(CHD)」のエケンフェルズ代表も「各地に建設されている5G電波塔は周辺に有害な電磁波を放出し、動物や人間の健康を害している。早急の対策を講じる必要がある」と危機感を募らせながら、啓発活動に取り組んでいるほどです。

 日本でも携帯電話が発するブルーライトが視力低下や脳障害をもたらす危険性が話題になってはいますが、便利さが優先され、人体への悪影響については軽視されていると言わざるを得ません。便利さの裏側に潜む危険性について、「遅かりし由良之助」とならないように注意を払う必要があるでしょう。

 そんな折、アメリカの「苦痛症状対策管理ジャーナル」が興味深い研究論文を掲載しました。それは日本が発祥元である「霊気」と呼ばれる手当て治療法によってがん患者の苦痛を取り除くことができるということです。

 日本でも欧米でも「気の力で病気を治す」とか「苦痛を和らげる」といった発想は非科学的で信用できないとの見方が多いでしょうが、クリーブランド大学病院で行われた268人のがん患者を対象にした実験の結果は驚くものでした。なぜなら、わずか20分程度の霊気治療を受けた患者のほとんど全員において痛みが消え、不安感も取り除かれ、全体的として体調が驚異的に改善したからです。しかも、薬や注射にありがちな副作用が全く認められなかったとのこと。そのため、現在、アメリカにおけるがん治療において、日本式の霊気治療に対する関心が急速に高まっているといいます。

 この霊気治療の創始者は20世紀初頭に活躍した臼井甕男(ウスイ・ミカオ)氏に他なりません。岐阜県生まれで、人生の目的を見極めようとし、京都の鞍馬山にこもり断食を始め、その過程で脳の中心部に落雷を受けたような衝撃と共に強力なエネルギーを受け取ったといいます。

 本人はそうした悟りの境地から霊力を使う手法について研究工夫を重ね、多くの人々の心身改善に役立て始め、臼井霊気療法という手当て療法を確立したとのこと。1923年の関東大震災が発生した時には、数えきれないほどの被災者のケガや病気の治療に邁進され、霊気治療が広く知られることにもなりました。

 その根底にある発想は全宇宙的に存在する生命力とみなされるエネルギーを活用して、病気のもとを取り除き、ストレスも減らすことにつながるというもの。言い換えれば、宇宙の霊気と体内の霊気が相互に交流することで人体内の不具合が取り除かれるというわけです。

 まだまだ欧米の医療関係者の間では懐疑的な反応が多いようですが、人間の身体の臓器や骨格部分はお互いに気を通じて繋がっており細胞も同様というわけです。そのため、霊気の実践者は自らが深い瞑想(めいそう)状態に入り、宇宙からのパワーを得ながら、目の前の患者の体内に霊気を送り込むことで患者の体内の悪い部分を消し去り、痛みやストレスを取り除くことになると説明されています。

 興味深いことに、こうした霊気治療がクリーブランドの大学病院のみならず、コネチカット州のハートフォード病院など各地で実践されていることです。ハートフォード病院によれば、霊気治療の結果、患者の86%に睡眠状態の改善が見られ、78%の患者に痛みの緩和が確認され、80%においてムカつきがなくなり、何と94%が不安感から解放されたといいます。

 もちろん、まだまだ治療効果が完全に証明されたわけではありません。しかし、日本や中国でなく、アメリカの大学病院において霊気治療への関心と評価が高まっていることは間違いのないことです。

 西洋式の抗がん剤や放射線治療が主流でしたが、ここにきて東洋医学的な霊気治療に注目が集まり始めているわけで、世界の医学や医療の在り方に新たな流れが生じていることの一例かも知れません。


著者:浜田和幸
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