2024年04月25日( 木 )

中国「Z世代」で、動画、SNS、ゲームが人気

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スマホ インターネット イメージ    中国では、「95後」(1995~1999年生まれ)や「00後」(2000年以降生まれ)を代表とする「Z世代」3億4,200万人がインターネットのアクティブユーザーとなっており、総人口の約23%を占めている。

 中国のデータ研究機関「QUESTMOBILE」の統計によると、今年6月、Z世代のインターネット平均利用時間は1カ月あたり160時間と、全体平均よりも目に見えて長かった。Z世代の利用時間が最も長いジャンルのトップ3は、動画・SNS・スマホゲームとなっている。「デジタルネイティブ」であるZ世代の学習や生活に、インターネットが深く溶け込むようになっている。

アクティブになるのは夜9時から

 モバイルインターネットの豊富な資源が、Z世代のユーザーの「タイムテーブル」を変えており、夜9時から0時までのアクティブ度はほかのユーザーと比べて目に見えて高くなっている。そのうち、動画・SNS・ゲーム・エンターテインメントがZ世代のオンライン上の「日常生活」のメインを占めている。統計によると、Z世代の利用時間が最も長いジャンルのトップ3は動画・SNS・スマホゲームとなっており、その割合はネットユーザー全体の平均水準を上回っている。

 学習シーンを見ると、Z世代のほとんどは現役の学生で、とくに00後は中学、高校、大学の段階で、教育学習系アプリの利用が目に見えて多くなっている。

 仕事のシーンを見ると、Z世代が続々と社会に出るようになっている今、求職系のアプリの利用も人気となっている。統計によると、職業・教育アプリ業界のここ1年の成長における00後と90後(1990年台生まれ)の寄与率は43.2%に達している。

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 生活シーンを見ると、「おうち」生活が好きなZ世代は、デリバリーアプリに対する依存度が高くなっている一方、運動にも関心をもち、運動・エクササイズ系のアプリも人気となっている。

「遊び」「オシャレ」「ペット」が大好きなZ世代

 Z世代は、エレクトロニック・スポーツ(eスポーツ)ゲームに強い関心を示している。統計によると、『英雄聯盟(リーグ・オブ・レジェンド)』や『王者栄耀』、『和平精英(ゲーム・フォー・ピース)』など、eスポーツイベントで採用されているゲームは若者に大人気で、男性の割合が際立って高くなっている。

 また、Z世代はルックスを重視し、コスメのKOL(キーオピオニオンリーダー)を通して、スキンケアのスキルを学ぶのが習慣になっている。また、コスメ系のコンテンツの利用者のうち、Z世代の男性が占める割合が大幅に高まっている。

 統計によると、ソーシャルコマースプラットフォーム「小紅書」で最も多いKOLはコスメ系で、若者を呼び込むことに大成功している。トップ5のコスメ系KOLのフォロワーのうち、30歳以下の若者が占める割合は60%以上となっている。

 その他、ペット系KOLはペット関連の素材をうまく活用して、多元化したコンテンツを提供し、Z世代の注目を集めている。ペットの世話やスマートなエサやりグッズ、ペット医療といった関連サービスを打ち出しているアプリも人気となっている。

「クオリティパフォーマンス」や「没入感」重視

 Z世代はオシャレ、トレンド、ショッピング体験などを重視すると同時に、より理性的に消費する傾向がある。「クオリティパフォーマンス」を追求する消費理念が生まれ、「品質」が最優先事項となっている。

 新興のエンターテインメントを見ると、Z世代は「没入感」を非常に重視している。脱出ゲーム、マーダーミステリーといったゲームに参加すると、それらの世界に没入する気分に浸ることができ、オフラインエンターテインメントの発展を牽引している。また、関連のアプリも続々と登場している。

 個性的な生活という面を見ると、コンパクトでもハイクオリティなミニ家電がZ世代の間で大人気となっている。

 健康・養生(日本でいう健康管理)という面を見ると、「低脂肪・低カロリー・糖分控えめ」がZ世代を引き付ける「売り文句」となっており、栄養補給・養生市場は若年化の傾向にある。

 その他、中国文化に対しての自信が高まっている環境下で育ったZ世代は、伝統文化を普段の生活のシーンに溶け込ませるようになっている。たとえば、漢服が大人気となり、国潮(中国伝統の要素を取り入れたおしゃれな国産品)文化の発展を牽引している。


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