2024年05月20日( 月 )

22年度地価調査でも福岡が躍進した3つの要因(前)

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博多拡張は東側にも、美野島が大きく上昇

 博多の拡張は主にオフィス街を指すが、「博多駅東3-3-16」のすぐ南側を通る百年橋通りの沿線では近年、賃貸マンション需要が高まっており、多くの開発が行われてきた。博多のオフィス街には徒歩通勤も可能で、比較的地価も抑えられてきたことから、主に通り沿いでは現在も賃貸マンション開発が相次ぐ人気のエリアとなっている。

 百年橋通りと筑紫通りが交差する瑞穂交差点の東側に位置する「博多駅南3-2-6」(10.0%)も前年を上回る上昇率となっており、周辺では賃貸マンション開発が相次ぐ。鹿児島本線の線路近くでは、(株)グッドライフカンパニーが56戸の賃貸マンション・LIBTH 博多駅南Ⅲを9月に完成させた。同社では博多区・中央区を中心にマンション開発を活発化させており、「今後も用地仕入れを積極化していく」(同社取締役・伊藤氏)という。

 百年橋通り沿いの「美野島3-22-40」(12.7%)は、前年(11.1%)からさらに上昇幅を拡大。隣地では(株)ハウジング住建による52戸の賃貸マンション開発が進められている。百年橋通りは「エンクレスト」シリーズを展開する(株)えんホールディングスグループや、(株)LANDICホールディングスグループによる賃貸マンションが目立つエリアで、「美野島3-22-40」の近隣ではLANDIC m322(64戸)が昨年完成した。

 百年橋通り沿いだけでなく、博多駅東側・東比恵方面でも地価上昇が目立つ。国道3号線沿いの「東光2-16-26」は、事務所ビルとして活用されているが、周辺にはマンションや店舗も多く、都心のロードサイドといった様相。「豊2-3-5」は都市高速・空港通入口から近く、こちらもロードサイドの印象が強いが、倉庫や低層のオフィスが目立つ。広大な敷地を持つ温浴施設・万葉の湯も近い。「上牟田3-11-3」「半道橋2-7-45」「博多駅南3-2-6」などの地価上昇は、百年橋通りや東比恵駅周辺の高騰が波及した影響とみられる。

【永上 隼人】

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