2024年04月29日( 月 )

くるり九州ひたすら歩く旅~九州一周、完歩を目指す(4)

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 九州の大動脈ともいえる国道3号線と国道10号線。3号線は九州のおおよそ西側を、10号線は東側を縦断している。今回、この2つの道路を歩く“くるり九州ひたすら歩く旅”を企画した。もちろん完歩が目標だ。3号線を約379km、10号線を約454kmの合計約833kmを歩くことにする。それを週末のみ現地に赴き実際に歩く。1日に歩く目標距離は33km以上、7時間連続で歩く過酷な“完歩の旅”だ。

7月15日(4日目) 
山鹿市役所から熊本県JR川尻駅まで~34.7km

▲夜が明けてもひたすら歩くのだ

 夜中に山鹿市役所まで行く公共機関はないので、深夜の高速バスで菊水ICまで移動し、そこからタクシーでスタート地点へ。タクシーを降りると、アスファルトから、ものすごい熱を感じる。気温は30度近くあるだろう。山鹿温泉の近くを通ると地面から温泉の熱が放出されているかのような感覚に陥ったほどだ。
 山鹿地区を抜けると道路の両脇に水田が広がる地域に出てきた。水田の影響なのか気温も低く感じられ、ひんやりして気持ちが良い。しかも、適度な間隔でコンビニエンスストアがあり、生活感を感じられる。ただし、歩道には生い茂った草が覆いかぶさっていた。合間を縫う様に歩くとクモの巣が顔や腕に絡みつき、歩くのを邪魔されたのには閉口した。

 第一目標の植木IC。植木といえばスイカだろう。暗い夜道にスイカの甘い匂いが漂い、季節感を感じた瞬間だった。道路沿いに花や青果市場が多くならんでいるのも特徴的である。熊本市北区に入り、市内の中心部に向かう。道路は広くなり明け方とともに交通量が多くなった。熊本駅を右手にひたすら歩く。朝7時を過ぎた時点でもJR川尻駅までは、あと数キロある。国道57号線とつながる交差点を過ぎてあと少し、でも体力はほとんどない。あとは気力のみ。そしてついにゴール。
 川尻駅付近に「門司から194.4キロ」と記されたポールがあった。あと数キロで200キロだ。帰りの新幹線では、疲れで体が動かなくなっていた。

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