2024年04月26日( 金 )

【圓應寺暴行事件】児童に馬乗りになって殴る、蹴る~「超暴力的」空手指導で知られた三木副住職

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 黒田官兵衛ゆかりの浄土宗「圓應寺」で起きた、三木英信副住職による弟子への暴行事件。三木副住職は弟子だけでなく、圓應寺に併設された空手道場でも暴力的指導を行っていたことがわかった。

 三木副住職は道場生の児童に対して、空手以外の技で執拗に肉体的苦痛を与えるなどの「指導」を行っており、当時の状況を知る者によるとその内容は「空手の指導をはるかに超えていた」ため、それを知った保護者が道場側に猛抗議して、児童は道場を辞めている。

 三木副住職が空手の指導を行っていたのは5、6年前。圓應寺には、半世紀ほどの歴史がある日本空手道正剛会・福岡本部圓應寺道場が併設されており、現在も空手の指導が行われている。寺の三木和信住職は正剛会の理事長を務め、県内15支部を束ねる組織の代表者でもある。三木英信副住職も有段者で、かつては正剛館で指導者として空手を教えていた。

 関係者の話によると、当時小学6年生のある道場生に対し、三木副住職が空手にはない投げ技で投げ飛ばす、倒れたところを馬乗りになって打撃を加えるなどの暴行を繰り返していたという。当時の道場は三木副住職による厳しい練習が行われることで知られていたが、それでも同児童への指導は周囲が驚くほど苛烈なものだった。事実上の暴行とみた児童の保護者は、住職を含む指導陣に訴訟も辞さない覚悟で猛抗議。最終的に、他道場に移籍している。

 当時をよく知る別の関係者は、「(三木副住職は)竹刀や木刀を使っての指導は当たり前。気合が入っていないと、表門から寺に続く石畳に正座させることもよくあった。『スパルタ指導』といえば聞こえはいいが、子ども相手に大人がやることではなかった」と話す。他道場に移った児童はその後も空手を続け、高校では全国トップレベルの選手に成長している。

 そもそも正剛館の属する剛柔流空手は打撃を行わない「寸止め」が基本の流派。しかし、他の選手への指導でも、同じ場所を執拗に殴打し続けるという異様な指導方法が常態化していた。殴られ続けて黒く腫れあがった耳の痛みに悲鳴を上げた女性の道場生、同じ部分を蹴られ続けて肋骨を折られた道場生など、被害の目撃例は枚挙にいとまがない。

 ある時は、肋骨を折られた痛みで道場の床にうずくまってもがく道場生に対して、三木副住職が上から覗き込み、「ああ、これは折れとるね」と楽しそうに笑ったというから、もはや指導者というよりサディストではないか。

 青少年の育成を第一に掲げる正剛館空手において、なぜこのような暴力的指導スタイルがまかり通っていたのか。

 「すべては、父親の三木和信師範の甘やかし以外の何物でもない」――複数の空手関係者は、そう証言する。周りからは人格者だと評される一方で、息子である副住職の問題行動に対しては目をつぶり続けた父親。度重なるトラブルの火消し役となって息子をかばい続けたのも、父親の和信住職だった。

 「英信がやってきたことは、あまりにもひどすぎる。寺も空手道場も息子の英信に継がせたいという気持ちはわかるが、すでにそれを許さない状況になっていることを父親は理解できていないのではないか」(県内の空手関係者)

 さらに取材を進めると、三木副住職の僧侶にあるまじき倫理的に逸脱した行為が判明した。

【特別取材班】

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